浅く狭くの付き合いが多いスナフキン。学校を去り、もともと筆まめな方でもないので、出身校との人との付き合いの狭さは以前に輪をかけて狭まる。

小学校時代からの友人のうち、年に1回話すか話さないかの子は2人いるが、他は結構音沙汰なしである。ゆえに、1年しか通わなかった日本の高校時代の友人関係も、続いているのは3、4人だけ。

高校時代、席がずっと隣で、まぁまぁ仲良くしてた友人がいた。互いに血の気が多いから犬猿の仲で喧嘩も多かったが、真面目な話もできたため、それなりに仲良くはしていた。

高校を辞めて、もう数年が立つ。
しかし、その友人とはスカイプをしたり、チャットをしたりと今でも友人関係が続いている。 きっと、互いに口が硬いことを信頼しているから話せるのだろう。

スナフキンは男兄弟がいない。
だから、生の男子の声を聞きたい時、その友人に聞く。「ねぇ、男子ってネイルきにするの?」「どんな髪型ならいいかな?」 ある意味ガールズトークのようだが、男子の考えてることを女子同士で話しても仕方ない。 だから何か異性関係で困った時や気になる人ができた時、その友人に男子としての意見を聞くのである。

逆に相手から「女子ってどう思ってんのかな?」って質問されたり「日本のこういうとこが変だと思うんだけど、世界じゃどうなのかな?お前はどう思う?」て言った真面目な話もする。

たまには冗談を言い合ったり、真面目な話をしたり、恋愛話をしたり、腹を割って話せる貴重な友人である。

数度、スカイプ中に、「ねぇ、ウチらってなんでこんな付き合ってもないのに毎日連絡してんの?」って話しになったけど、二人ともわかんない。「話しやすいからでしょ?」と結論づける。

互いに話してると落ち着くのである。数週間、気持ちが乱れてた時期があった。兎も角やる気がなく、何もする気が起きずにぼーっとすぎていく毎日。そんな何もできていない自分も、でもそこから這い上がれない自分も嫌いで荒れてた。

そんな時、毎晩毎晩スカイプをし、愚痴をこぼしたり、話題がなくなれば両方何も口にせず、ただただ互いにイヤホン越しの向こうの物の動く音を聞くだけってことが続いた。 でも、友人は文句を言うことなく大学の課題をこなしながら、スカイプ越しに黙り続けるスナフキンのたまにこぼす声に耳を傾け、時折何か質問を投げかけてきたり、昔の話や大学で起こったことをくちにすることがすこしある程度だった。

初めてスナフキンに彼氏ができた時、「もしさ、もしもだよ?俺がお前の彼氏と同時に告ってたらどっちえらんだ?」なんて冗談で聞かれたこともあったことにはあったが、「話しやすいから付き合うなら君かもしれないが、残念。君はタイプじゃない笑」「だろうな笑」と二人で笑ってた。

何だろう。うまく言えないけど、きっとこういう関係を「友達以上恋人未満」て言うんだと思う。そしてこういう関係が嫌いじゃない。互いに恋愛感情がないからこそ気楽さがあり、落ち着きさえ覚える。

女子友達に比べると、男子友達の方が多いかもしれない。 NZでも、話し相手として3、4人の女子はいるが、その3、4倍男子の方が多い。

もちろん裏表の激しい男子もいるが、スナフキンはそういうやつとは会話すらしないので、そのペテン師に文句をたまに言われることもあるものの痛くもかゆくもない。

自分は性別上女だが、女性同士の人間関係は苦手だ。どこか裏がある。歯に絹を着せるというのか、 何も言わないが、触れてはいけないことがあって、できるだけ相手に合わせて沿うような話方をする。 そして一度失敗を犯すと一気に追い詰められる。

だからと言って、男子とばかり仲良くすると「男好き」だのなんだのと、根も葉もない噂を立てられたり、女子に反感をかう。 それもまた面倒臭い。

スナフキン同様男友達の多い姉は、中学時代、男子友達の2人が学年1、2のモテ男だったがために、学年の女子から反感をかっていじめられてきたらしい。

不思議なもので、次女は年上の姉妹を見て育つ。 だから、女子との付き合い方の身につける重要性を知り、必死に学んだ。 が、 やはり自分のテイストではない。 だから、必要最低限の関わりしかしない。

なんとも人間関係とは難しく簡単なものである。