ドイツ人と暮らす

今日は何時ものおしゃべりドイツちゃんが朝から出かけているため静かである。

この休暇中、こんなに静かなことがあっただろうか。
いや、なかった。

彼女はまさに「ドイツ産サンマ」である。 絶えず何か喋り、息とともに叫び、周りをおいて一人で笑まくる。

魚が呼吸のために絶えずエラをペラペラさせているように、彼女の口は話していないと息ができないのかと思うぐらい絶えず大声で動く。

呆れるのを通り越して尊敬の念さえ抱いてしまう。

そんなおしゃべりドイツちゃん、この休暇中、ひたすら新しいボーイフレンドとのテキストを隣で音読してくれた。

「もう十分よ。もういいわ。」と断ろうものなら「いいのよいいのよ、遠慮しないで」と返され、なおも音読が続く。(ホストままに助けを求めるも「ご愁傷様」と目で言われるだけ。)

そして今日、ボーイフレンドの住む町へ出かけて行った。

昨夜はよほど嬉しいのか台所で歌い、叫び、踊り、笑い転げていた。

まぁ、青春だ。好きなように生きるが良い。

しかし、彼女が始めて来た時、彼女はドイツの彼氏とラブラブで、毎度甘ったるい彼との会話をいちいち隣で訳して聞かせてくれていた。(正しくは聞かされていたのだが…。)

「あぁ！あなたを忘れるなんて絶対ないわ！愛してるもの！」
「あぁぼくもだよ！君なしじゃ心がぽっかりしているよ。」

と一昔前のメロドラマのようなテキストを送っていた。
それから時が過ぎ、3ヶ月が過ぎ。

なんてこちゃない、新しく彼氏を作って、あんなに熱烈だった元カレを振った。

そんで思い出す前のドイツ人、
きて一ヶ月で彼氏を作り、2ヶ月で別れた。 そんな彼女も「彼氏と別れた悲しいからNZに来た。」と言うていたわりに、元カレなど1ヶ月もたちゃわすれていた。

そんでどちらも食事マナーがものすごく悪い。
ナイフをもとうなら皿をキーキー鳴らし、玉ねぎをフォークで刺そうものならテーブルの上に飛び散らせ、頬張っては口から出し、スープとパスタは音を立てる。

彼女たちを見ていると本当にドイツはフォークとナイフで食事をしているのか不思議になる。

先日あまりに食器をキーキーさせてたので怒ってしまった。
そしてホストママとホストシスターと一緒にテーブルマナーをひたすら教えていた。

日本人にテーブルマナー教えられるヨーロッパ人て…。

ドイツ人、ことごとく自分の中の「静かで厳格なドイツ人像」をまるでベルリンの壁のようにガンガン壊して行く。

来年、今の家にホームステイすることにしたら7月までこれが続くのである…。

あぁ、イライラとストレスで胃に穴が飽きそう。