31.Jul.2007(tue)

 

早朝5:50にパース駅2階でMと待ち合わせ。もう一人♀いて、3人で向かう。

5:59発の電車でミッドランドまで行く電車(2zone、片道$3.40)

外はまだ暗く、車内の人はポツポツいる程度。3人とも無言で電車に揺られること35分zzz

 

ミッドランド駅からはファームの車にピックアップしてもらう。

車でも会話はなく、シンとしたまま揺られているうちに空が白んでくる。

10分くらいで車は養鶏場に到着。

 

汚れてもいい格好に、ランチと水持参。初日なのでスペンサーに言われたディテール(口座番号、TAXナンバー、パスポート)を持ってきているけど、特に誰にも何も言われない。

 

ここでの仕事は、チキンキャッチャー鳥

養鶏場で鶏を捕まえては、かごに入れていく。簡単そうに聞こえるけど、超ハードアセアセ

ちなみにここで捕まえる鶏は、食肉用でなく採卵鶏だ。

 

7amになると、人が鶏舎の方に歩き出すのについていく。

鶏舎の開いた扉から、鼻を突くようなニオイハッ入るのがためらわれる滝汗

満を持して扉をくぐると、そのニオイに全身すっぽり包み込まれるゲロー呼吸がキツイ。

普通に息ができないから、鼻から少量ずつ吸い込んでいく。

ニオイが気道を通り、肺に広がって体内に取り込まれていくのが苦痛だ・・・

もちろんマスクなんてないし、このニオイの中で、丸一日作業。すでにムリ…

 

自己紹介や作業説明も特になく、みんなはいつもどおり作業を開始する。今日から入った私を気にかけることもなく、無言で作業が始まる。しゃべってたら怒られるのかわからないけど、Mも『話しかけるなオーラ』全開だ。見よう見まねでやるしかない。

 

下矢印日本のどこかの養鶏場さんの写真をネットから引用

鶏の密度はこんな感じ。

この鶏舎上矢印は賢い造りになってて、縦長の鶏舎を横に小分けに仕切ってある。

AUSの鶏舎はただの縦長の箱なので、鶏は向こうの端まで逃げることができる。

さらに鶏舎の大きさも国土に比例してか、AUSのがデカい。

 

鶏は人間が近寄るだけで「何事か」と逃げ回る鳥まず、易々とは捕まえさせてくれない。

ようやく1羽捕まえたと思っても、死に物狂いでバタバタと暴れ回り、逃げられる鳥DASH!

 

自分も含めて6人(♂♀3)でこの作業をするんだけど、鶏舎の中には3600羽くらいいて、単純計算で1人600羽捕まえないと終わらないアセアセ

1羽にてこずっている私を見かね、チーフの男性が「鶏の後ろから近づいて、足を掴むんだ」と見本を見せる。なるほど、さっきよりは捕まえやすい。両足を掴んで逆さ吊りに持ち上げる。『こんな細い足で逆さ吊りにされて痛くないかな…脚、折れないかな…』とおっかなびっくり。

 

下矢印こちらも日本の養鶏場さんの写真をネットから引用

捕まえた鶏を、この金網のかごに入れていく。一段に10羽ずつ。

10羽入れたらひっかけ式のふたを閉める。

せっせと1羽ずつケージに入れていたら、今度は「右手に2羽、左手で3羽、1度に5羽はいける。最低でも1度に3羽(右1、左2)だ」と注意された。よく見ると、男性は右手に3羽、左手に3羽、一度に6羽はケージに入れている・・・ポーン 左手の2羽は、両足でなく片足ずつを一度に掴んで持ち上げる。そのためにはキャッチのタイミングも2羽同時に狙わないと掴めない。

3羽掴んで逆さ吊りに持ち上げると、重い・・・鳥鳥鳥

その3羽がばっさばっさと暴れまくり、くちばしで攻撃してきたり、鋭い爪でひっかかれたり・・・手や腕はひっかき傷だらけガーン

かごの一段は写真のサイズなので、羽を広げて暴れ回る3羽がうまくかごに入ってくれないあせる

時には入れるところで逃げられたりもする・・・

鶏舎の中の鶏全部をかごに入れるまでは、休憩にならない。1時間・・・2時間・・・3時間・・・4時間・・・ もちろんこれは、体験じゃなく労働なので、手を休める間もなくひたすら作業を続ける・・・

AUSまで来て、なんでこんなことやってんの??って気分に・・・チーン

 

鶏がまばらになってくると、広い鶏舎で掴まえにくくなるので、3人が向こうの端から鶏を追い込み始める。こちらに向かって逃げてくる鶏を残りの3人が捕まえる。

すべての鶏をかごに入れたら、そのかご台車を大型トラックにすべて乗せる。

 

そしてお昼の休憩ナイフとフォーク

空っぽになった鶏舎を出ると、魂を抜かれたような放心状態だチーン

あんなに暴れてた鶏たちは籠の中ですっかり落ち着いている鳥鶏って結構タフなんだなうーん

鶏を捕まえるのは終わったけど、このあと何するんだろ?

 

お昼休憩が終わると、また誰が号令をかけるでもなくぞろぞろと動き出す。

さっき鶏かごをのせた大型トラックに6人で乗り込み、どこかへ連れていかれる。どこへ?


初日は何の説明もないからわからなかったけど、

卵を産ませる養鶏場へと移動したのだった。

 

下矢印こちらも日本の養鶏場さんの写真をネットから引用

右の移動用かごから左の採卵ケージへと移していくえっ

 

せっかく落ち着いてた鶏たちが、また暴れだす鳥むかっ鳥DASH!鳥むかっ鳥DASH!

かごから出たくないとがっちりしがみついているのを無理やり引きずり出して、採卵ケージに入れていく。午前中の最初は鶏を‘動物’と感じ、痛みやらを気にしていたけど、もうこの頃にはそういった痛みも感じなくなっている。ただただ、鶏を掴んではケージに移す‘作業’だ。

 

再び約3600羽をケージに移し終えると、2枚目写真のように、男性陣がカラになった移動かごに水をかけて掃除する。ひっかかってる羽や糞尿を洗い流すのだ。その脇でぼんやり待つ

そして大型トラックに乗せると、自分たちも乗り込み、もとの鶏舎へ戻る。

18:30、今日のデリバリー作業は終了。実働10.5時間時計

 

朝と帰り、ミッドランド駅まで送迎してくれるのは、一緒に作業しているうちの一人、マイク♂

ファームの送迎車というわけでなく、彼が行き帰りのついでに我々を運んでくれてるだけらしい。なので、行きも帰りも彼の出退勤のタイミングに合わせなきゃいけない。私たちが待たせてはいけないし、彼が誰かと談笑してれば、それが終わるまで待たなきゃいけない。

 

マイクのタイミングで駅まで送ってもらうと、帰りの切符$3.40買って、電車に乗る電車

行きとはうって変わって電車内は仕事帰りの会社員や学生で混んでいた。自分は鼻がマヒしてるけど、もしかして全身からスゴイ悪臭を放ってるかもしれないな…と一瞬頭をよぎる。が、そんなことさえどーでもいいくらい、疲れ切ってる・・・チーン

 

とうとう手持ちの現金がチェックイン時の宿代を払えないところまできたので、

パース駅に着いて、Mに$100借りた・・・お札お願いあせる

 

鶏を捕まえた服のまま、Gloveにチェックイン。1週分$100と、キーデポジット$20支払う札束

昨晩預けておいた荷物を出してもらい、20人部屋♀へ。

 

2~3個空いているベッドを品定め。朝早く出入りするし、

入り口近くの使い勝手よさそうな一つに決める。上段だけど、ひとまず仕方ない。

部屋の奥にシャワーが3つ。

あいてたから、さっそく今日一日で体に付いたいろんなものを洗い流す鳥

ひっかき傷だらけの腕がお湯でしみる・・・ぐすんでっかいミミズ腫れまである・・・

 

洗濯機使えるのが8pmまでで、洗濯もできなかった・・・

 

9pmまでやってるウールワースに食材の買い出しにランニング

 

帰ってカレーを作るカレー明日のランチ用にカレーパスタも作るパスタ

しばらく5時起きの日々が続くくるくる鳥