音楽のひびく、ニューヨークの空の下…
「はじまりのうた」を観たあとだったせいか、なんとなく印象が薄れてしまっていたのだけれど、遅れてでも観て良かったな…少し優しい気持ちになれたから。
ケンカしたまま疎遠になってしまった弟が、ニューヨークの街で聴いてきた音、見てきた景色、訪れた場所。そのカケラをひとつひとつ拾いあつめて、弟との失った時間を取りもどそうとするフラニーだけど、交通事故で昏睡状態にある弟には、その想いはそう簡単には届かない…。
目を覚まさない弟の傍らで、後悔と、このまま逝ってしまうのではないかという不安に押しつぶされそうになりながら、その弟が与えてくれたジェイムズとの新しい出逢いには、惹かれながらも戸惑いをかくせないでいる。
「はじまりのうた」よりも「ONCEダブリンの街角で」の切なさに似ていたかな。気持ちは、ひとつなのに、結ばれない2人。ココロは誰よりも近くにより添っているけど、それは相手を想いこがれる恋というより、もっと大きくてもっと深い、優しくつつみこんでくれるような信頼と安心。
「ONCEダブリンの街角で」より、かなりチープな感じではあるけれど、恋人同士として結ばれるだけが、ハッピーエンドなのではないのだということ。
いつか大切だと思える人が現れたなら、ココロでつないだその手だけはどうか、離してしまわないように…。一緒に過ごすことができなくても、同じ歌を聴きながら、同じ想いを胸に、ココロだけはいつまでもつながっていられるように…と、ラストシーンを眺めながら、ぽっ、と気持ちが暖かくなった。
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12月も終わりに近づいて、世間は忘年会シーズン真盛り。だけどワタシは、いつものようにヨガに行く。
「上の方は、晴れている」…今日のいずみ先生の言葉は、特別ココロにしみたなあ。
どんなに厚い雲が空をおおい、雨が降りつづいたとしても、その雲の上は、晴れている。
嫌なことに向き合わなければいけなかったり、乗り越えなければいけない苦難が目の前に山づみだったり、凹んだり、くじけそうになったとしても…ワタシは思考をさらにその上へ、上へ持っていこう。
上の方は、晴れているから。



