全編140分をワンカットで撮ったというところにそそられて…
ヒッチコックの「ロープ」みたいな極上のサスペンスを期待して…
映画館に、行ってみたけれど。。。
マドリッドからベルリンに越してきたばかりで、ドイツ語も分からず友達もいない少女ヴィクトリア。ある夜、クラブで出逢った青年たちと仲良くなって、イケナイことに巻き込まれていく…。
140分もの長さをワンカットで撮ろうという試みはおもしろい。ただ、そこだけに捕らわれてしまっている感は否めない。無意味な場面も多く、せっかくのロマンスもハラハラも緊迫感も、結局はだらだらしたシーンでつながれて、それがあまりにも長くて、残念なことに全体的にぼやけてる。
偉そ~なことを言わせてもらうと、脚本でもう少しなんとかなったのではないかと…。まあ、ドイツ語のできない主人公で、お互いがカタコトの英語なので粋な会話劇を期待するのは無理なのかな(笑) しかも、もともと、ちゃんとした台本はなく役者の即興のセリフも多かったらしいので、そもそも、考え抜かれて綿密に計算された会話で魅せる作品にするつもりではなかったのかも。
ならば、せめてもう少し短く!
「ロープ」とはもう全く次元の違うところにあることは始まってすぐに分かったけれど…
ヒッチコックだって80分程度の尺のほとんどを‘おしゃべり’に費やしている。そして観ているワタシたちは、いつバレるのか、いつバレるのか、とハラハラが止まらなかった。
まあ当時のカメラは、1度に何10分も回せなかったというので、厳密にはワンカットではないかもしれないけれど…。
失敗してもそうは簡単に撮りなおしのできないなかで、出逢いから別れまでの、あれだけの出来事、しかも広範囲に渡って、一気にカメラに収めたのだから凄いとは思う。しかし、これを観たことで、如何にカット割りがおもしろい映画を作る上で大切なのか、逆に分かった気がする(←また、偉そ~w)。
おまけ![]()
そういえば…昔GyaO! で配信していた【ホテル・ワルツ】って映画があって、これも全編ワンカットで撮られてたっけ。なんとなく観た映画だったのに、これはおもしろかったなあ~



