このところウッディ・アレンをずっとレビューしていて
いただいたコメントで知ることになった「ブロードウェイのダニー・ローズ」
初めて観たけれど…これまたなんともスバラシイ作品で
あっという間に大好きな映画リストに仲間入りです
ダニー・ローズは・・・
売れない二流の芸人ばかりを専門としているマネージャー
根っからのお人好しで 親身になってみんなの世話をやいてやるのに
なぜか売れて陽の目をみると彼らはダニーの元を離れていく
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ブロードウェイ…著名人が多く集まるカーネギー・デリでは
そんなダニー・ローズの思い出話に花が咲いていた
落ちぶれてしまった歌手のルーを
懐メロブームにのせて復活させようと奔走していたダニー
せっかくつかんだショー出演のビッグチャンスなのに
ルーは恋人のティナがいないと歌えないとわがままを言う
わざわざティナを迎えに行く人の良いダニーがたどり着いたのは
とあるマフィア一家のパーティで
そこにはティナに一途なジョニーがいた・・・
ティナの恋人と勘違いされたダニーは
そこからとんでもない騒動に巻き込まれていく
ティナとダニーのプチ逃避行…
か弱くて…イジイジしたイメージとはかけ離れて
ワイルドなミア・ファローが魅力的
よく怒り…そして実によくしゃべる!

何から何までダニーが手をやいて
何とかショーの成功をおさめるけれど
ルーとティナが出した結論は・・・ダニーのもとを去ること
acceptance…受け入れること
forgiveness…許すこと
and love…そして愛すること
これこそワタシが自分自身に課す永遠のテーマなんだと気がついた
人を妬んだり恨んだり…悲観して
自信を失ってしまいそうなことは多々あるけれど
実はそんな時こそ「自分を好きになること」が
大切なんだとワタシは思ってる
がんばっている自分をたたえてあげなくちゃ
誰にも優しくなんてなれないもの・・・
ルーが去ったときの…ダニーの気持ちを考えたら胸がチクッと痛くなる
でもダニーは許すココロを持ってる
そして・・・このラストシーンの美しさといったら…
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これは間違いなくワタシの中ではウッディの最高傑作のひとつ