ちょっと志向を変えて本日は60年代の日本映画を・・・
あぁ…誰かが殺してくれればいいのよ あんな男
流行り病にでもかかってぽっくり逝ってくれないかしら・・・
妻がいるにもかかわらず9人もの愛人がいるテレビプロデューサー
愛人たちはお互いの存在を知っており
あんな男のどこがいいのよ・・・なんて言いつつもお互いに抱く嫉妬は隠せない
たまりかねた妻と愛人たちは共謀して彼の殺害を企てるワケだけど
「毒殺にしようか…銃殺にしようか…窒息死させようか・・・
10人そろえば完全殺人だって難しくないわね」
明日はどこでランチしましょうか?・・・的なノリで
さらっと軽くこんな話をする女たちが妙に綺麗に見えたりする
美人ってのは・・・ちょこっと悪女の要素が加わると
不思議なことにグンと魅力が増すものなのだ
ゾクッとするような設定なんだけれども
ハラハラするようなサスペンス感はゼロに近いかな
だって若き船越英二のプレイボーイっぷりが笑えるから
どっちかと言うとこれはコメディ
だって妻のほかに愛人が何人いても
彼には全く悪気がないんだもの!
分けへだてなく誰にでも優しくて
来るもの拒まず自分からは決して去らない
どっちの方が好きとか嫌いとかそんな感情じゃなくてみんなと親しい・・・
べつに誰に本気ってワケでもない
軽くて甘ったるくて…でもオシャレで・・・・・
いっぱい愛人いるけど一番好きなのは仕事…みたいな
そりゃあ女の嫉妬心を掻きたてますって(笑)
ねえ…僕のこと殺すって本当なの?
なんて真剣に聞いて とんでもない提案をしたりする…
好きだ惚れたの感情を越えて
次第に話は女どうしの戦いの域に達する
そして更には…一人の男を取り囲んで
お互い敵だった女たちの間に仲間意識が芽生えてきたりする
この移り変わりはおもしろい
そして・・・彼にとっては女たちから愛想つかされるよりも
仕事を奪われることへのショックが大きいという
なんとも皮肉めいたとこがイイ
女はどうも「最後の女」になりたがる生き物らしい…
惑わせ本気にさせといて追って来ないなんて歯がゆいったらない
まったく男って罪だヮ!