夕食後は、部屋に戻って、夫婦それぞれが、思い思いに撮った富士山の写真や動画を、ホテルのWi-Fiを利用して、送り合ったり、荷物の整理や明日の準備をしてから、室内に設置してあった、大型の液晶テレビを視聴したり、スマホを触りながら過ごしていましたが、翌朝は早朝から富士山を撮影する為に、出掛ける予定にしていたので、早目に就寝して、広島から山中湖まで移動すると言う、割とハードだった初日の夜を終えました。

 

旅行2日目の2017年11月14日の朝は、前夜に早目に就寝したせいか、いつもであれば、決して目の覚めない深夜に起きてしまいます。ベッドで、一頻り、スマホを触った後、トイレに入って便座に座ったものの、睡魔が襲って来た事で、ウッカリそのまま寝てしまいます。その後、タイマーを掛けていた5時に便座の上で目覚めた私でしたが、早朝の撮影の為に、タイマーを掛けて寝た事を思い出します。急いで、家内を起こして、まだ明けきらない薄暗い外に出ました。

 

旅館を出て、山中湖の側を走る道路から、旅館の背面に位置する富士山を見てみると、霧や雲は近くに存在はしてはいましたが、鑑賞に耐えうる富士山のビジュアルに、一気にテンションが上がりました。直ぐに、iPhoneのカメラを構えて、より良いポイントを探して移動しながら、とにかく夢中になって撮影に興じたものでした。構図も、少々のブレもお構いなしで撮影していると、湖畔の駐車場で、納品待ちのトラック運転手が、わざわざ車外に出て、スマホで撮影していました。

 

私は、富士山を見慣れているはずの運転手が撮影?とは思いましたが、それに構ってる暇はありません。相変わらず、ひたすら撮影に興じていました。すると、それまでは、富士山の横にあった大きな雲が、ゆっくりと富士山に覆い被さって来るではありませんか。それを見た私にも、撮影タイムのリミットが近付きつつある事は、分かってはいましたが、それでも富士山に固執していた私の撮影タイムは、強制終了することになります。それは、完全に雲に覆われてしまったからでした。

 

別行動で動いていた家内と合流して、部屋に戻ると、家内のリクエストで、お互いに撮影した画像を共有する事にして、朝食後に部屋のWi-Fiを使用して、お互いのLINEに転送しようと言う事になりました。朝食の時間が近づいて来たので、レストランに移動することにします。エレベーターで階下に降りて、レストランに向かっていると、フロント前に待機していた従業員の方が、フロント横にある、ソファが置いてある窓から見える富士山を指差しながら、こう言ったのでした。

 

「富士山に笠雲が掛かるのは本当に珍しいんですよ。多分、午後から雨が降りますね」と、そこで、初めて、富士山を見慣れているトラック運転手が、わざわざ車外に出て、富士山を撮影していた理由に合点がいったのでした。その時点では、富士山は再び、その姿を現していましたが、直ぐには隠れないだろうと素人判断して、直ぐにでも撮影に行きたがっていた家内を促し、「まだまだ間に合うから、速攻で朝食を食べて撮影しに行こう!」とレストランに向かいました。

 

その後、私は朝食を食べ終えてない家内をレストランに残して、急いでフロントに行き、ソファ横の窓から富士山を見ると、富士山は既に雲の中にすっぽりと入り込んでいました。後から合流した家内にそれを話すと、「だから、あの時に先に撮影したかったのに!」と怒りをぶつけられる事になります。悔やんでも仕方ないので、部屋に戻る事にして、部屋に戻ってからは、LINEに画像を送り合っていると、家内が突然、私から送られて来た画像を見て声を上げました。

 

「お父さんの写真、傘雲!ちゃんと写ってるやん!良かった!これで、フェイスブックにアップ出来る!有難う!」と、一気に家内の機嫌が回復したのでした。考えてみると、トラック運転手が撮っていた同時刻には、私も一生懸命に富士山を撮影していたので、私が傘雲を撮れていたのは当然と言えば当然だったのでした。すると、部屋のテレビの朝の番組で、キャスターが「今朝は、富士山にも笠雲が現れました」と話しながら、山中湖からと思われる画像を、表示していました。

 

その後は、帰りのバスに乗車する時間まで、富士山のスッキリした雄姿は、拝むことは叶いませんでしたが、運良く、早朝からの撮影作戦が功を奏し、絶好の富士山が撮影出来たので大満足でした。山中湖からの復路は、富士山がどんどんと近付いて来る往路と違って、富士山から遠ざかるバスルートだった事もあり、復路に富士山の撮影ポイントは存在しませんでした。私達は、ひたすら惰眠を貪り、その間、バスはひたすら、新宿を目指したのでした。

 

東京が近付くに連れて、軽い渋滞による往路の遅れの事が頭をよぎったのでした。と言うのは、この後で、バスタ新宿経由で東京駅から乗車する東北新幹線は全席指定だった事もあり、乗り遅れた際の、新幹線としても対応が不明だった事から、様々な妄想が頭を支配していました。例えば、立ち席ならオッケーなのか?とか、後発のやまびこ自由席なら乗車可能?とかの妄想でしたが、Google mapでバスの現在位置を確認したところ、バスは至って順調に走行してる様でした。

 

徐々に変化する富士山の様子です。

 

 

 

 

 

 

 

 

早朝の旅館前の湖岸道路です。

 

 

早朝の山中湖を含む周辺の様子です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

旅館に戻って雰囲気を撮影しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝食の様子です。

 

 

出発前の富士山の様子です。

 

 

 

 

出発前の山中湖と周辺の様子です。