5月19日に予約したホテルは朝食付きで、ひとり6,500円程度のリーズナブルなホテルでしたが、予約時に空いていた部屋が6階(最上階)だった事もあって、ワンチャン、無線が出来るかも知れないと妄想して、トランク内から無線機一式も持って上がりました。6階の部屋は2箇所に窓はあったものの、実質的には、テーブルが置いてある窓際でしか運用出来ない事を悟り、一定の期待感を持って準備に入りました。体制としては、CAT-283チューナーにRH770アンテナを直付けの件の、千葉駅前方式を取る事にします。

電源は例によって、2種類のPDモバイルバッテリーを使用する事にして、IC-705の背面にあるバッテリードックに取り付けているUSBファンには、40,000mAのバッテリーを使用し、IC-705には、CQオーム製のUSBケーブルを使用して30,000mAのバッテリーを接続しました。そして、先ずは、144/430MHz両バンドのSWR調整に入りました。SWR調整が済んだ後、レースのカーテンを引いて、窓を開けると、割と強めに雨が降っていたので、窓を開けた状態でのQRVは、諦めざる得ない状況となり、やむなく、窓を閉めたままでワッチする事にしました。

すると、144MHzのFMモードでは、ノイズレベルが59オーバーである事を知り、144MHz帯でのQRVは早々に断念します。そこで、改めて、430MHz帯のワッチに入ると、ノイズは無く、しかも微かな変調が入感して来たので、室内では限界と考えて、少し窓を開ける事にしました。すると、グイッとSも上がって来たので、そのまま行こうとしたものの、その僅かな隙間にも容赦なく雨が振り込んで来るので、このままでは、部屋が水浸しになる事を憂慮して、後ろ髪を引かれながらも、やむなく、アマチュア無線は断念するしかありませんでした。その後は、長旅の疲れもあって、遂には、片付けて就寝する事にしました。

長女宅でも、千葉県内での移動運用を画策していた私でしたが、私が出来る手助け、例えば、車を出して四街道にあるイトーヨーカドーに買い出しに行くとか、コンビニにコピーに行ったり、近くのスーパーや薬局に、買い忘れたものを買いに行くとかの、具体的な用事が途絶えた水曜日に、そのチャンスが訪れました。しかし、平日でもあり、せめて土曜日に行きたいと考えていましたが、長女が立てたスケジュール(胸算用)では、私達は金曜日までいる事にしてるらしく、金曜日の夜は、王将の餃子の品と、船橋の東急デパート地下にあるアンジェリーナのモンブランで最後の晩餐を開いてから、土曜日に帰るプランが出来上がっている様でした。

しかも、アンジェリーナも王将も、私が担当して、金曜日に買いに行く上に、家内から、私達が泊まる事で、長女の旦那さんにも、変に気を遣わせたからと、お詫びと御礼も兼ねて、その費用はこちらが持とうと言う話になったので、正に鴨がネギを背負うプランと相成りました。平日の運用が不可避となった事で、前日の火曜日には、Yahoo知恵袋で「千葉市から割と近く、車で登れる山で、熊に遭遇する可能性が低い場所」と言うワードを網羅させて投稿したところ、注視していた時間内に回答者からのコメントは無かったものの、「AI回答」では、以下の様なアドバイスをくれました。

「千葉市からアクセスしやすく、アマチュア無線の移動運用に適した場所としては、「鋸山」がおすすめです。鋸山は千葉県富津市に位置し、山頂まで車でアクセス可能です。また、山頂には展望台があり、周囲の電波状況が良好で、144MHzや430MHzの運用に適しています。ただし、HF帯の運用については、周囲の状況によりますので、現地での確認が必要です。また、鋸山は観光地でもありますので、設備や安全面も整っています。熊の出没情報については、千葉県では特に報告は少ないですが、山岳地域では常に注意が必要です。最新の情報は、地元の観光情報や自治体のウェブサイトで確認してください」

そこで、早速、Google mapで調べてみると、地図上では東京や神奈川県の対岸に位置する山であり、標高も山頂までのルートは判別出来なかったものの、300m以上あったので、これは案外イケるかも?とYahoo知恵袋の投稿は取り下げて、翌日の移動先を「鋸山」に決めたのでした。水曜日が、平日でもあったので、違法局のオンパレードで、使い物にならないのでは?との危惧を持ちながらも、5月22日(水曜日)の9時過ぎに長女宅を出発した私でしたが、先ずは通勤ラッシュの洗礼に遭うことになります。それでもボチボチ移動するうちには、東関東自動車道館山線に入る事が出来ました。

そこで、第一の失敗を遣らかす事になります。信用の無いカーナビでは無く、iPhoneのGoogle mapに「鋸山」と入力して、太腿の上に置いてナビ代わりにしていた私は、誘導されるままに、本来降りるインターを遥かに通り越して、関係のないインターで降りる事になります。何故、鋸山と関係のないインターだと知ったかと言いますと、その後のGoogle mapの指示が、先程、降りたばかりのインターに入る様に誘導した事からでした。かなり、後戻りして目的のインターから降りると、漸く、鋸山の看板を目にする事になります。しかし、そこでも、第二の失敗を遣らかす事になりました。

と言うのは、その時点では設定を「鋸山」のままにしていた所為で、通ったばかりの道をUターンする事になり、幾ら愚かな私でも気付く事になります。Google mapの設定を「鋸山」から「鋸山登山道路」に変更すると、先程、わざわざUターンする為に左折した脇道を通り越して、海岸沿いのルートに誘導してくれました。その後は順調に海岸線を走り、遂には目的地の道路の料金所に辿り着く事が出来ました。鋸山登山道路の料金は、駐車場代込みで、乗用車は1,000円でした。登山道路はいきなり急な坂道になった事で、移動運用局としては、標高への期待感から余計にワクワク感が増して来ました。

しかし、これ以上はいけないと思われる中腹の広場に到達した時、現実を知る事になったのでした。その広場は、山頂まで行ける登山道の駐車場だったのでした。広場には、多数の乗用車と共に観光バスも数台駐車していました。そこで、アプリで標高を調べてみると、僅かに225mと表示されていました。大きな徒労感に苛まれたものの、来た以上はやるしか無いと切り替えて、駐車場から少し降りた路肩に駐車して準備に入りました。上空を見上げると展望台からヤッホー!と叫ぶ、子供達の声が聞こえて来ました。駐車した路肩は傾斜がありましたが、仕方ないと諦めて粛々と準備を進めました。

アンテナはルーフにマグネット基台をマウントして、MAT-50を2枚セットした上に、RHM12を設置して、29FMに合わせておきました。電源は、IWASHN GP-50をダッシュボードに置いて、IC-705にCQオーム製のシガーケーブルで接続しました。チューナーはAH-705をセットしましたが、CAT-283チューナーも用意はしました先ずは、29FMをオートチューンしてワッチに入ると、6エリアが入感していました。どうもオープンしてる様です。俄然、テンションが上がった私は、その中でより強力に入感していた局に注目すると、その局は、これまでにも4〜5回交信した事のある、福岡県の既知のJA6局でした。

11時28分に交信がスタートします。この交信は、今年のEスポによる初めての交信となりました。既知のJA6局とは、4月28日に430MHz帯で交信した際、先方の八木アンテナでは取れてる私の変調が、こちらでは取れなくて、結局は、謝罪して交信不成立となった時以来でした。JA6局からは次回は430MHzでもお願いします。と言われた次第です。JA6局との交信が終わり、第三の失敗を遣らかす事になります。私は、29FMでは、強弱はありましたが、他にも入感している局があったにも関わらず、他のバンドでもオープンしてるのでは?と欲が出て来た事から、RHM12アンテナを伸縮させては、他の周波数をワッチする事にしたのでした。

しかし、7MHz帯は10ワットでは太刀打ち出来ないと考えて、24→21→18→14とワッチを繰り返して、比較的に開いていた21MHz帯をワッチすると、高知県土佐市のJA5〇〇局の交信が入感して来ました。貴重な二文字コールのOMさんにコールを送ろうと、何度かチャレンジしては空振りする内に、コンディションが急変して、遂には聴こえなくなりました。そこで、29FMにも急いでQSYしたものの、東南アジア系と思われる変調は入感していたものの、国内の交信は鳴りを潜めていました。あの時、割と取ってくれ易い29FMで交信を継続していれば、と後悔したものの、後の祭りの巻でした。その後も未練がましく、暫くワッチしたものの、遂には諦めて撤収したのでした。

 

千葉市のホテルで運用(玉砕)

 

 

 

145MHz帯ではノイズレベルが59オーバーでした。

 

 

鋸山登山道路の途中にあったトンネルです。

 

 

運用場所から見た景色です。

 

 

傾斜地に駐車しました。

 

 

正面ビューです。(アンテナはRHM12)

 

 

AH-705と奥にCAT-283チューナー

 

 

29FMしか交信出来ませんでした。

 

 

帰り道で竜田揚げ定食を食べました。(市原SA)