私が使ってるノートパソコンは、アマチュア無線の再開局前の2021年に購入した、当時としては割とハイスペックの部類に入る機種ですが、元々はFT8をイメージして購入したもので、FT8には画面のサイズが大きい方が、より情報が表示できるので良いのでは?と言う、再開局前のイメージと言うか先入観で購入を決めたモデルでした。

 

スペックとしては、Core i7-11800H 2.3GHzで1TBのSSDを搭載。RAMも32GB積んでいます。他には、ゲーミングパソコンでもあるので、NVIDIA GeForce RTX 3060 Laptop GPU も6GB積んでたりしています。移動してFT8を運用するつもりだったので、バッテリーも省エネモードで8時間程度は持つ心積りで選びました。

 

が、しかし!画面サイズに拘ったばかりに携帯性の悪い17.3インチサイズになってしまっています。しかも、現在はFT8も中止しており、その再開も微妙なところです。そんな状態ですから、現在の用途は年賀状とハムログの管理用になっていて、いつもの移動運用には、邪魔になるサイズの同パソコンは、持って行く事は出来ないのですね。

 

以前、いつもの公園内で、中間部にコイルの入った、かなり長いモービルアンテナ(多分7MHz用だと思います)をハイエースのルーフに立てて運用する局を目にした事がありました。その局は、窓と言う窓には、中が見えないようにする目隠しシートを貼っていましたが、サイドドアだけは、少し開けていて、音声も含めて交信の様子が丸分かりだったのでした。

 

その局は、2列目のシートに座り、無線機のマイクを口元近くまで引っ張っていました。センターコンソールの裏面スペース辺りに、小さなテーブルを置いて、その上にノートパソコンを置いてました。送受信の切り替えは、何処でしていたのかは不明でしたが、両手でノートパソコンのキーボードを叩きながら、手際良く、パイルアップを捌いていましたね。

 

これは、ハイエースだから可能のスタイルだとも言え、私の車で、そのスタイルを踏襲するなら、それこそ、雨以外の日限定で、ハッチバックに機材を置いて、折り畳みの椅子に座って運用する方法になると思いますが、実は私も、再開局前の準備段階では、そんなスタイルも妄想した事がありました。それが分かる写真が今でも残っています。

 

2022年1月にQSLカード用の背景画像を撮影する為に、早朝から広島県呉市にある灰が峰山頂に行った事がありました。当日は、夜明け前からスタンバイしていたので、かなり寒かった記憶がありますが、その時に撮影した写真の中に、ハッチバックを開けて機材を置いた写真も含まれています。当初はそのスタイルでの運用を想定していたと言う事になりますね。

 

そんな本来の移動局のスタイルを目指しながらも、実際に購入したのは、移動運用には不向きな「でかパソコン」と言う事実。それでも、FT8の運用には必要だったので、持参していたものの、その分、助手席のスペースが潰されていました。FT8を運用していない現在、そのスペースにはIC-7300Mが鎮座していて、ノートパソコンのスペースはありません。

 

IC-705とIC-7300Mをダッシュボードに交互に置いて、無理矢理、助手席にスペースを空けて、そこにノートパソコンを置いたところで、姿勢を左側に向けつつ、利き手では無い左手でキーボードを叩くのも現実味に欠けると言うものです。運転席で運用する移動局の画像を見る限り、ノートパソコンを使用している無線局の多くは、ハンドル付近に置いてるイメージですね。

 

つまり、画面サイズに拘るばかりに、実際の運用には不釣り合いな、ノートパソコンを選んだ時点で、既に「詰んでいた」のでした。それでも、約10ヶ月間はFT8で使用できたので、ヨシとするしかない様です。そんな、中途半端な運用スタイルの中で誕生したのが、ノートパソコン利用のハムログに代わる、紙を使用したアナログの「交信記録一覧表」でした。

 

私は、このアナログの「交信記録一覧表」を、現在9種類作成して利用しています。3エリアの主な移動先である比叡山から繋がった局の一覧表を始め、4エリアの様々な移動先で繋がった局の一覧表(主に、29FMと144/430MHz帯)それ以外には、運用周波数帯別に6種類(7MHz〜50MHz帯)と、D-STARで繋がった事のある一覧表ですね。

 

「AirHamLog」をご提案して頂いた事もありましたが、移動先によってはネット環境の悪い場所もあり、明るい場所では見難いスマホを出して検索する手間よりも、紙に出力してる一覧表を探す方が簡便であり、新規に交信する度に、紙の一覧表も、直ぐに更新して、印刷して手元に持っているので、私には使い勝手が良いツールとなっています。