その頃の私は、八重洲無線のFT-991AMには食傷気味で、動きのない画面しかり、何をするのも取説ありきの操作性の難しさ、アイコムのIC-705のリアルタイムのスペクトラムスコープやウォーターフォール表示、直感的に操作可能なイージーモードを経験した者にとっては、あまりに違うインターフェイスに戸惑うばかりで、どんどん興味が遠のくばかりだったのでした。それでも、144と430MHz帯もマックスの50W出力を出し切りたいと欲を出して選んだ、八重洲無線のFT-991AMを使い続けるしかありませんでした。

 

例え、144と430MHz帯をIC-705の10Wのみで対応する事にして、1.8~50MHzをIC-7300Mでカバーすると決めていたとしても、如何せん、50Wの電力供給をシガーソケットスタイルにした事で、無線機とシガーソケットを結ぶCQオーム製のシガーケーブルが、八重洲無線用しか存在していない事実もあり、必然的にFT-991AMに誘導されていたのです。シールドバッテリー直結なら他の選択肢もありましたが、シガーソケットスタイルを選択した時点で、既に選択肢は「詰んでいた」って事になりますね。笑

 

それでも、一応、CQオームにもIC-7300用のシガーケーブルの有無を問い合わせて見ましたが、やはり存在してない様でした。このシガーケーブルのポイントは内部に15アンペアのヒューズを内蔵してる点でした。Amazonでも検索してみると、15アンペア内蔵のシガーケーブルのオスは存在するので、近隣のハムショップで加工して貰えるのか、問い合わせてみたものの、これはガッツリ断られました。しかも、アイコムのサポートにも確認を取りましたが、決して、その様な改造はしないで下さいとも言われてしまいました。

 

そんな時、ネットでJH1IFZ局が監修する「Shop6502」の商品紹介ページに気になる文言を見つけます。その商品はCQオーム製のシガーケーブルと同じ様な指向のケーブルでしたが、その中の説明書きの最後にあった対応機種を見た事で俄然、興味が湧いて来たのでした。それは、対応機種の中にIC-7300Mがあったからでした。以下はそのコピペです。【無線機側電源コネクタ】Yaesu,ICOM 純正品と同メーカ製の同型番対応確認機種:FT-991AM,FT-891M,IC-9700,IC-7610M,IC-7410M,IC-7300M,IC-7100M,IC-7200,

 

私は思い切って、JH1IFZ氏にJARL経由でメールを出してみたのでした。すると、速攻で返信を頂いたのでした。それによると、近年のケーブルは4Pと6Pとの区別はあるものの、例えば、4Pタイプのコネクター形状であれば、アイコムでも八重洲無線でも使用可能じゃないでしょうか?ですから貴局が望まれるアイコムの機種でも今のシガーケーブルで接続可能ではないでしょうか?との内容でした。この私にとっての有り難い返信で、今まではCQオーム製のシガーケーブルがFT-991AMにしか使用出来ないものと考えていた私に妙光が射した瞬間でした。