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日本はこれまでの長いデフレから脱却
しかし念願のデフレ脱却は「理想のインフレ」ではなく「歓迎されないインフレ」がもたらしたものだという皮肉な結果になっています。
この30年間、平均年収が横ばいを続ける日本は2022年現在G7で最下位。
これでもGDP世界3位とは名ばかりなの?と思いたくなるのですが。
それでもやってこれたのはデフレの恩恵に預かっていたからに他なりません。
何しろ300円台の牛丼でランチが出来たのですからね。
長期的にモノの値段が上がらないデフレでは、
● 企業は売り上げが伸びず、業績は悪化していきます
● 従業員の給与も上がらず、消費者は買い物を控える
● 企業は売るために更に価格を下げる
● 物価が下がり続け経済が落ち込んでいく
こうして「デフレ・スパイラル」の悪循環に陥ってしまうわけです。
日本銀行はデフレ脱却を図るため、ここ10年間「2%の物価上昇」を目標に掲げてきました。
その内容は、経済を活性化させるもので、国民が消費し、企業の業績が上がり、給与が上がり、物価も上がるというものでした。
どうも考え方の順序が逆のように思えるのですが...
それはともかく、日本の消費者物価は今年、ついに念願の2%の上昇を達成したのです。
しかしそれは皮肉にもコロナとウクライナ戦争が引き起こした原材料価格の上昇、エネルギー高騰による「歓迎されざるインフレ」だったのです。
消費が上がるのでもなく、企業業績も上がらない中で物価だけが上昇したのです。
所得が上がらないで物価だけが上昇する「負のインフレ」は行き過ぎるとハイパーインフレを招きます。
世界最大のハイパーインフレは2019年ベネズエラの268万%と言われています。
英国の「デイリー・メイル」誌によるとベネズエラの最低賃金月額が1万8千ボリバル(約610円)に対して、トイレットペーパーが268万ボリバル(約88,000円)で売られたというのを想像するとこの凄まじさが分かるでしょうか。
ハイパーインフレを引き起こすと中央銀行や政府でも、もはや対処不能となり、物資の略奪や殺人が横行、治安が極めて悪化して国が崩壊していくのです。
流石に賢明な我が国はそうならないのを願いたいのですが、一応「負のインフレ」はその入り口に来ているのを認識しておくべきでしょうか。
実は日本も戦後にハイパーインフレを経験しているのですが...