最近仲良くなったゆうこさんからご案内いただいて玉野市での映画上映会に行って参りました♪

 

映画「ポバティー・インク あなたの寄付の不都合な真実」をご紹介します。

ハイチやアフリカを主な舞台に、❝支援される側❞の人たちの生の声を伝えるドキュメンタリーです。

私は貧困や災害の寄付や支援はしたことがありませんが(お金が何処へ行くのか何に使われるのか分からないので)、営利目的であっても善意からの活動であっても、支援される側にここまでのネガティブ・インパクトを与えているとは知らずに衝撃的でした。

途上国開発業者やNGOなどの慈善活動のビジネス化=❝貧困産業❞が蔓延る地域では、支援される側を依存状態に陥らせ自立を損なわせてしまったり、地元企業を潰してしまうことになったり、結果的にその地域の文化も地域力も根こそぎ奪ってしまうのです。

靴を一足購入するごとに途上国に一足贈るトムスシューズや、途上国発の太陽光パネルベンチャー企業、国際養子縁組やアメリカからの農業補助金などについて取り上げながら、私たちに支援のあり方について問いかけます。

セレブたちの善意に基づく活動も❝気の毒な人々を何とかしなければならない❞❝彼らは無力で何もできない❞といったイメージを先進国の人々に植え付けるプロモーションや、一方的な善意の押し付けになっていることも問題です。

インタビューにもあったように「魚をくれるのではなく魚の釣り方を教えて欲しい」という一言にすべて集約されていると思いました。

マーシャル・プラン(を用いて失敗した例も解説されていますが)のような過去の成功例をモデルケースとして繰り返すのは大変危険なことです。

ハイチやアフリカに限らず国内の地域起こしや地域の課題解決でも同じことが言えます。

成功例を参考程度にするのは良いでしょうが、果たして今の時代に即しているのか、その地域の環境や文化慣習に適しているのか、それぞれ違うはず。

そこに暮らす地域の人々が主役になった政策や仕組みづくりでないと意味がないのだと思います。

外部の人間が入って来てモノを与え続けたり干渉し続けることは、その地域の発展の妨げでしかなく、自尊心も自立も搾取することにつながり、延々と❝施される側❞に居続けねばならない貧困層を拡大させてしまいます。

教育の機会や技術の習得、起業の支援と市場の開放、これらを目指していかないと持続可能な支援にはなり得ません。

他者の困り事を自分事として考えることは個人レベルでも難しいことなのに、国や地域レベルであれば尚更❝善かれと思って❞は通用せず、慎重に慎重を期さねばならないんだなと痛感しました。