長夏の終わり | 温故道日誌

温故道日誌

愛知県名古屋市千種区
訪問鍼灸マッサージ院
【温故道】です。
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明日から
天も地も「秋」になります。

足の冷え、冷たい飲み物、寝不足は
ダイレクトに影響します。


先週の「処暑」から、
陽は経金・陰は合水、

余剰を削ぎ落とす殺生なら「脾虚証」
中身を充実させ収斂させる「肺虚証」

正常かつ順調な妊娠中なら「肝虚証」
心身憔悴し貯蓄を絞り出す「腎虚証」

などが今の時期は臨床で使えますが、

小学生くらいまでのお子様の場合は
「血」と「精」がまだ
未熟であると考えられており

【後世の鍼灸】では
「肝虚証」と「腎虚証」は
病症経絡として出ていても
治療経絡としては用いません。

お子様の鍼治療は
「肺虚証」と「脾虚証」が中心になります。


「肺」は「呼吸」すなわち「気」
「脾」は「消化」「飲食」すなわち「血」

「飲食」と「呼吸」は
「後天の精」と呼ばれ、

「後天の精」を充実させ
「五臓の正気」が充満し循環し
その余剰が濃縮したものが
「腎の精気」として貯蓄されるといわれます。

ですから、

先天的疾患や先天的障害の場合、
東洋医学では「腎」の「先天の精」が不足していると言われますが、

その「腎の精気」は
直接補うものと考えるよりも、

「後天の精」「五臓の正気」を
充実させていくことで、
最終的に「腎の精気」に繋がっていく
として

基本的な「呼吸」と「飲食」を
整えていくことに主眼をおくのが、
【後世の鍼灸】です。

そして
「呼吸」は【気功】
「飲食」は【薬膳】
に繋がりますね。

対して、
【漢方】は
病症に直接アプローチしていきます。

即効性あり、
その切り口が最も臨床的かつ
古典伝統に忠実であるのは
【古方の漢方】であると感じています。