
京都に行ってきました。
スタッフ総勢約40名にて。
歴史や、文化的文脈を大切にして
暮らしている方々が多くおり、
そういった方々のお話を聞いたり、
歴史的建造物を見学したりと、
かなり濃密な時間を過ごしてきました。
様々な感動と気付きを頂いた旅でしたが、
その中でも町家を改装して住まわれている
方にお邪魔してお伺いした話が印象的でした
ので、ご紹介します。
京町家の多くは、おおよそ築90~140年。
関東のビンテージと呼ばれる建物とは
比べ物にならないくらいの年数の経過が、
そこにはあります。
断熱を施したところで限界があり、断熱効果を
夏に標準を合わせると、冬がとてつもなく寒い。
との事。

普通に考えるとそれがネック以外何物でもない!
と感じるかと思いますが、
彼らの発想は…
「寒いから冬は週3は鍋です」
「鍋って、寒くないと美味しくないですよね」
というもの。
住まいを単体として考えている、どうしても
「高気密高断熱」となりがちですが、
「週3は家族と鍋をつつく」
という行事とセットにして考えると、
それはなかなかオツなもの。
寒いけど、靴下を一枚余計に履けば何てことは
ないし、それよりもそんな時間を過ごせるなんて、
すごく豊かな時間。
という発想です。
もちろん、建物の性能は高い方がいい。
というのは事実ありますが、
それでも住みたい。
それでも愛せる家って、
素晴らしいな。と純粋に思いました。
空間ディレクター
和泉