共用管の扱い | おんぼろ不動産マーケット STAFF BLOG

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人間の血管。
マンションで言うと、これは配管に相当します。

この配管ですが、放っておくといつかは詰まってしまいます。
詰まってしまうと、人でいうところの、動脈硬化というやつに
なってしまいます。

この配管というものですが、実は専用配管と共用配管という2種類が
存在します。

専用配管とは、自分の室内にある配管で、俗に「横管」とも言います。
設備から出て90°曲がって、横に向かって走っているからですね。

一方、共用配管とは、マンション住民が共用で使うものでして、
コチラは俗に「縦管」と言います。縦方向に走っているからです。

専用配管は、その更新やメンテナンスの履歴が残っていることは
稀です。
ほとんどの場合はその履歴が残っていない為に、築年数が経過した
建物ですと、これを更新(新しいものに取り換えること)することを
前提に考える場合が多いです。
前述のとおり、詰まってしまうと動脈硬化になってしまいますので。
その時に、鉄製だった場合は、塩化ビニールなどの、劣化進行度の
遅い素材に変更したりします。
リノベーションって、そこまで考えられるので、検討のしがいがありますし、
コストバランスが自分次第というメリットもあります。

共用配管については、そのメンテナンス履歴を、管理組合で残している
場合があります。
ですが、コンクリートを貫通して下階の天井下を通っている場合など、
メンテナンスをしたくても、出来ないケースも目立ちます。

マンションによっては、この場合でも、配管の更新に奨励金を出したり、
中には(マンション雅叙苑のように)専用配管も含めて、大規模修繕時に
更新したりと、マンション毎に考え方や対応が異なってきます。

RCマンションは、同潤会アパートの例でも分かる通り堅固な建物ですから、
税法上の耐用年数(減価償却期間)以上ももつのがごく一般的です。
ですが、配管はもう少し寿命が短いものです。
そういった建築的な視点も持ちながら選ぶと、このマンションが考えている事。
そして、住んでいる人の意識も分かってきます。
意識の高いマンションは、人々に愛されているマンションですから。

意識の高いマンションは、やはり住んでいて気持ちのよいものです。

ディレクター
和泉

※画像は30年経過した配管の様子
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