浙江省蘇州市で日本人の母子ら3人が男に刃物で切り付けられたそうだ。

朝日新聞デジタルなどが速報で伝えた。

母子は病院に搬送され命に別状はないとのこと。

バスに乗っていた案内係の女性が意識不明の重体だそうだ。

意識が戻って容態が回復することを願っている。

男は拘束されたという。

 

蘇州市は上海市に隣接する人口約1300万人の都市。

琉球王国時代の冊封使・徐葆光の故郷だ。

 

蘇州の日本人学校には一度お邪魔したことがある。

沖縄出身の教員3人にお会いして、

日本人学校の様子を伺ったことがある。

 

いつだったか、

何かのついでだったような気がするが、

何のためにお伺いしたのか忘れてしまった。

 

蘇州市では徐葆光の墓跡を訪ねたり、蘇州大学に短期語学研修で行ったりしたことがある。

 

東洋のベニスと言われ、河と橋が多く水郷の街として有名だ。

 

徐葆光は1719年、

清の康熙帝から尚敬王の冊封のため琉球に派遣された。

著書に「中山傳信録」「奉使琉球詩」がある。

沖縄では徐葆光のことを「琉球文化の恩人」と呼んでいる。

徐葆光の功績をたたえて沖縄の人たちは、

蘇州市と那覇市首里城に顕彰碑を建立した。

 

蘇州市にあるのは東屋で、

設計し建立に尽力したのが、

徐葆光の道を歩もう会副理事長の鄔揚華さんだ。

名前からは男性か女性か分からないが、

京都大学大学院博士課程を出た才色兼備の女性だ。

 

同会の活動は、

コロナ禍で中国への渡航ができなくなってから中断している。

ビザなし渡航ができるようになると活動は再開されるはず。

 

蘇州に行けなくなってもう5、6年が過ぎようとしている。

今回の蘇州での邦人母子切り付け事件が日本人を狙ったものではないことを祈っている。