救急車を要請した。

妻が、気分が悪いという。

血圧が高く、

右の頬、右手、右足にしびれがあるようだ。

 

脳梗塞かも。

 

実父も脳梗塞を繰り返し、

長く寝たきりになった。

ことし確か7年忌だったはず。

 

だから血圧が高くなると妻は過剰に恐怖心を感じるようだ。

 

救急車を呼ぶのは近所の目も気になって、

簡単には踏み切れない。

 

なので、

自家用車で近くの総合病院に行こうとしたが、

歩けないというものだから救急車を要請した。

夕方4時ごろだった。

 

病院ではいろいろな精密検査をやった。

結果、異状なしだった。

 

病院に持参のパーキンソン病の薬を飲んでいたお陰か、

夜9時ごろには自力で立てるようになり、

補助すれば歩けるようになった。

 

いったいあの体調不良はなんだったのだろう。

 

救急車の隊長は女性だった。

ちょうどトイレで動きづらくなったときに救急車は到着したものだから、

男性だと妻は家に入ってこられるのを嫌がったはず。

 

いつもは私がヘルプするが、

代わりに女性隊長がてきぱきやってくれた。

 

イス型の担架で家を出て、

それからベッド型の担架に移されて救急車に入った。

 

自家用車で追走してもいいと女性隊長は言ったが、

妻の求めで同乗することにした。

 

これが後で私を後でえらい目に遭わせた。

 

会計を済ませ、

帰りは10時前だった。

 

何事もなく帰れて良かった。

 

が、

帰りの足がなく帰るのに苦労した。

 

タクシーを呼んだが、

周囲にいないからと断られ、

別のタクシー会社は電話を取らなかった。

 

家に向かって歩きながら流しのタクシーを拾おうとしたが、

客を乗せたタクシーが2台通り過ぎただけだった。

 

家には0時過ぎに辿り着いた。