三月の歌舞伎は『通し狂言義経千本桜』お馴染みの狂言です。
今回は夜の部のみの鑑賞。「木の実・小金吾討死」「すし屋」と「川連法眼館・奥庭」
いがみの権太(すし屋)は片岡仁左衛門。ちょっと長い話しだし、何回も見てるから集中できる自身がなかったけど、仁左衛門さんの権太はすばらしかった。
『魅せる』ってこういう事なんだ、とつくづく思いました。
こういう有名なお話ほど、実力が問われるんですね~
全然飽きなかった・・・(すいません)
「川連法眼館・・・」の源九郎狐は人間国宝の尾上菊五郎。
こちらもいろんな人の「狐」を見ましたが、それぞれの味がありますね。
早替わりやら、回転やら見せ所満載なんだけど、役者さんはかなり大変。
そういう意味ではあまり高齢ではできないかもしれない。
国宝はちょっと体が思い感じは隠せませんでしたが・・・落ち着いた、味わい深い
「狐」でした。。。
その前に海老蔵が演じたときは「初役」ってこともありかなり「力」が入っていて
かなり粗い感じでしたが、若さと身体能力を見せ付けてた感じかな?
勘三郎は飛ぶは、ハネルは・・・泣かせようとするは・・・なんて言うんだろう・・・
こってりしてるって言うか・・・いやいや悪く言ってるわけじゃないんだけど。
それだけ「個性」が出てるって事が言いたかったのです(^^)
最近歌舞伎を見ていて思うのは、もう何回も見ていて「見なくてもいいかな・・・」っていう
演目が増えてきて生意気にも取捨選択なんかしたりいていたんだけど、
同じ演目をいろんな役者さんで見るとまた違った味わいがあって違うものを見ている
様で、年を経るとまた違う「解釈」が出来るようになっていて、
ものすごい新たな発見があります。
だから歌舞伎は400年も脈々と続いているんですね。
歌舞伎恐るべし。