筆者にまつわることども
↓
・26歳
・男性
・2歳上の彼女と自然消滅してからまる二月になる
・ED体験 (性行為の際、生身の女の裸を前にして強い勃起をしない)アリ
・過去に一年以上のオナ禁、ポルノ断ちの成功体験アリ
・ほぼ毎日毎晩、就寝前にベッド上でオナ二ー。休日にはポルノ動画や工口漫画を見て2〜3回することもしばしば。
・数年前、床オナにハマってしまった悪夢のような日々もあったが、それについては既に克服済み。現在のオナ二ーはもっぱら手淫。
禁自瀆4〜8日目。
オナ禁ポルノ断ちを決意してから早一週間が経った。
未だにポルノ中毒、オナ二ー依存の残滓は自分の体内で、あたかも炭火の如く、じんわりと強く燃え立っている。だがそれでも自分はまだ負けてはいない。
夜中にベッドで「pornhub」や「はめ撮りまとめサイト」を開いて、1時間以上をオカズ漁りに費やした挙句、見も知らぬ男のペ二スが見も知らぬ女のマ○コに出し入れされるその様子を小さなディスプレイで見ながらオナ二ーに耽る、そんな異常な行為をさし控えるようにしてから数日が経ったのである。
たった数日。されど数日である。
今までポルノオナ二ーによって殆ど毎日毎夜惜しみなく放出されていた多量の神経伝達物質ドーパミンが急に絶たれたことにより、脳がオナ二ーの快感、或はオナ二ーの快感に代わる何かしらの高濃度ドーパミンを要求しているのがガンガン伝わってくる。
以下、今日この時に至るまでに早くも生じた良き兆候を簡明に記してみよう。
○オナ禁ポルノ断ち前より「早寝早起き」に対する意慾が若干強くなった。そして寝覚めがかなり良くなった。
○オナ禁ポルノ断ち前より「筋トレに余剰エネルギーをぶつけよう」という意欲が増した。ジムにおけるトレーニングで、前よりも狙った部位を追い込んでオールアウトできるようになった気がする。
○オナ禁ポルノ断ち前より「スマホを手に取る回数」及び「スマホを見続ける時間」が減った。またネットポルノ、YouTube依存の危険性と現代社会へのその浸透率の高さに対し今更のように恐れが募っている。
ざっとこんなところかしら。
だが自分が企図していた「集中力の向上」「生気の復活」「男性ホルモンの爆上げ」「他者からの目線の変化」については未だ確かな体感を得ていない憾みがある。
もとよりオナ禁ポルノ断ちしてからたった一週間である。それでたとえばこんな反応が容易に予想される。
何か変わったとか言ってるけどそんなの気のせいっしょ？？ 身体の調子良くなったとか言ってるけどそれオナ禁ポルノ断ちとは関係ないっしょ？？
むしろオナ二ーして毎日精液出さないと男性力下がっちゃうにょ〜^_^
…などというチンコ臭い声が聞こえてきた。あるいはこのような、向上心を失い、努める者の足を引っ張ることしか出来なくなった「Made in ネット社会」の男らしい声も、しょせんは自分の弱い心の反映なのかもしれぬ。
しかしながらとにかく、オナ禁に対して警戒心の強い同胞は今もって多い由、こんな反応があってもおかしくはない。要するにオナ禁の価値や効果を信じない、或はそこに効果があったとしてもそれは所詮気のせいに過ぎず、むしろ心身に悪いのじゃないかというようなオナ禁反対派はおびただしい数存在するのである。
だがここで少し立ち止まろう。
古くより言われる「病は気から」という切言にしてもそうだが、気というものを重視するこうした言葉が語ることは往々真実である場合が多い。「それは気のせい」とか「思い込み」とか「プラシーボ(偽薬)効果に過ぎない」とかいった流言蜚語が、事あるごとに飛び交うようになった猜疑心深い現代社会にあって、こうした真実は軽んずるべきでない薬となろう。
脳を含めた肉体は、もとより科学的に組織せられた有機化合物ではあるが、しかし人間の肉体というのは単にただそれだけの枯燥した死物ではない。そこには必ず無形の「気」というものがなければならぬ。
人間の生き生きした肉体の根本に無形の「気」と有形の「血」を並んで措定したのは古の漢方であった。今にして、その健全さが偲ばれる。
たしかに、人間の肉体は「血」だけでもなければ、あるいは「気」だけでできているのでもない。むしろ両者相重なり調和することによって心身の健康というものははじめて成立するのでなければならぬ。心から気へ、気から血へ。そんな標語すら世にはあるくらいだ。
何が言いたいのか。要するに、ドーパミンの節制によって心身に生ずる良き兆候を安易に「気のせい」とか「プラシーボ効果」とかいって何か反駁した気になって安心する粗雑なマインドから脱却しなければならないのである。
だが、それにしても
とにかく、性慾が強くなっている。セックスがしたい！！
続く