筆者にまつわることども
↓
・26歳
・男性
・2歳上の彼女と自然消滅してからまる二月になる
・ED体験 (性行為の際、生身の女の裸を前にして強い勃起をしない)アリ
・過去に一年以上のオナ禁、ポルノ断ちの成功体験アリ
・ほぼ毎日毎晩、就寝前にベッド上でオナ二ー。休日にはポルノ動画や工口漫画を見て2〜3回することもしばしば。
・数年前、床オナにハマってしまった悪夢のような日々もあったが、それについては既に克服済み。現在のオナ二ーはもっぱら手淫。
禁自瀆3日目。
いやーキツい!!!!
帰宅し入浴を済ませ先ほど横になった。オナ禁ポルノ断ち3日目だが、しかし今日は一昨日と昨日には無かった、明確な、強く激しい慾望の疼きを感じる。やはりこの時間この場所。日中の行動から解放された、一人の空間。
ペ二スとの距離が否応なく近くなる典型的な状況である。
いますぐポルノ動画サイトを開いて、見ず知らずの不特定の男女がセックスしている様子を見てオナ二ーしたいと、脳がしきりに要求しているのを感じる。
正直、もう、出したい。ハメ撮り見たい。
普段の自分ならばもうすでに、"とりあえず"くらいの軽い気持ちでネットを開き、工口動画サイトを約1時間かけて逍遥し、自分好みのモザイク無し素人投稿のハメ撮り動画を見つけて、そして勃起した我がペ二スをティッシュかコンドームで包み、動画内の男性が女性の身体に射精をするのと同じそのタイミングで、自らも射精をして瞬間の激しい快感に身を捩らせていたことだろう。嗚呼、また意味のない射精をしてしまったとの後悔をあとに控えながら……
でも出したい。
ハメ撮りを見て、どこの誰かもわからない見知らぬ女性が、痴態をさらして嬌声をあげ「イク!」と叫ぶ瞬間が見たい。
もう、負けそうである。
オナ二ーしようかな。誰にも見られてないしまた明日からオナ禁誓えばいいじゃない。
…だが、ここで少し立ち止まろう。
自分はこんな程度の触発に負けてしまっても良いのか????
のぼせた頭を冷まして今一度考えてみる。今自分を襲っているポルノオナ二ーに対するこの烈々たる慾望も、要するに自分ではなく"自分の脳"が、強烈なドーパミン放出を企図して発する信号に過ぎないのではないか。
日頃ポルノオナ二ーすることに慣れきっているがために、刹那的な強い刺激に馴致した脳の快感回路がその習性を発揮しているだけなのではないかと。
いいのか自分。
見ず知らずの女を、見ず知らずの男が犯しているその様子を撮影した動画を、スマホの小さな画面でこっそり見ながら(しかも自分はそのイイと思った女に一指も触れられないのだ)
自分のペ二スを興奮して擦るというその行為が、異常ではないとお前は本当に思うのか。どうなのだ。それにそんなものは結局、お前自身の心の要求ではなく、単に脳が高刺激によるドーパミン放出を企図して自分にそう指嗾しているだけのことではないのか。
お前はドーパミン中毒、ポルノ依存オナ二ー中毒という、現代の8割以上の人間のオスの集中力や行動力や生気を剥奪している疫病に憑かれたままでいいのか、、、、
お前は今世紀の大多数の男たちと同様、ポルノやオナ二ーから自由になれず、またそのことに不満すら持たぬまま、生きていこうというのか、、、
そうだ。ポルノオナ二ーをし終えたあとで精液を拭き取っている時の、あの底知れぬ奈落へ沈んでいくかのような虚無感と後悔を、いま、思い起こそう。
出し終わったあと、画面に映っている一時停止をした状態のポルノ動画を、苦々しい思いでブラウザごと閉じた経験のない男が果たしているだろうか??
そうだ、あの苦々しさを常に胸に抱かねばならないのだ。ポルノオナ二ーという二十一世紀の悪しき倒錯に心を殺されないためにも…
続く