『2週間後にまた診察に来てください』と産科医に言われてから

ただひたすら不安を抱えて待つ時間が辛かった。

 

私の心は限界で、もうこれ以上待てなかった。

1週間後に、もっと早く診てもらえないか病院に相談の電話を入れた。

 

病院は快く受け入れてくださって、電話した当日診てもらえることになった。

 

コロナ禍以降家族の付き添いを禁止していたが、

今回は特別に夫の同席も許可してくれた。

 

『あれ!膀胱の腫れ小さくなってますね!一過性のものでしたね!』

と言われることだけを祈りながら、夫と2人で病院に向かった。

 

 

超音波検査が始まる。

 

神様、どうか、どうか、どうか、、、。

 

 

モニターに映る赤ちゃんの映像を見て、

僅かな希望が打ち砕かれた気持ちになった。

 

やっぱり、赤ちゃんのお腹は真っ黒で映ってない...。

 

産科医に言われたのは

・膀胱の腫れが先週より大きくなっている (2センチ以上)

・プルーンベリー症候群などの可能性がある

・もうここでは診れないので医大に紹介状を書く

ということ。

 

 

診察が終わって夫が先に車に戻る。

私は1人で、紹介状が出来上がるのを待合室で待っていた。

 

 

さっきまで私がいた部屋から妊婦さんと先生の声が聞こえる。

『よし、大きくなってますね〜、順調ですね。女の子かな〜』

『ドキドキですー』なんて会話。

 

私とこの妊婦さん、何が違うのだろう。

どうして私は辛くて、この人は幸せなんだろう。

そんなことをボーッと考えながらいた。

 

その時、何度か助産指導でお世話になった助産師さんが話しかけてきた。

『お辛いですね、、、。』と。

 

私は何て返事したらいいか分からず、とっさに出てきた言葉は

『でも、仕方のないことですよね。仕方のないことなんですけどね。』だった。

 

そう言った瞬間、今まで堪えていた涙が一気に溢れてきた。

 

何万人に1人ほどの確率の病気が、たまたま私の可愛い赤ちゃんだった。

それは、仕方ないこと?なんで、なんで、どうして私が。

もう頭の中がぐちゃぐちゃだった。

 

 

助産師さんの方を見ると、助産師さんも涙を流していた。

 

助産師さんはいろんな状況をたくさん診てきてるから、

まさか一緒に涙を流してくれるなんて思ってもなかった。

 

 

辛い時に一緒に涙を流してくれる人がいること、

ほんの少しだけ救われたような気持ちになった。