昨日は、二夜勤明け。


慌ただしく業務に回る日勤者達を尻目に、人気のない詰所でしばし放心している時間が何気に好き。


夜勤明けのその解放感て、きっと残業帰りのサラリーマンが会社帰りに喉に流し込む一杯のビールに似ているのかも知れない。


まぁ私はあまりお酒は飲めないし、今はそんなご時世でも無いけれど。



バイト→メインの二夜連続夜勤明け。


どちらも急変があったわけでは無いけれど、何気に小忙しくてほぼ休憩なしだった。


流石に今、目を閉じたら秒で寝落ちる自信しかないけれど。


良く頑張った達成感の方が大きいから元気でいられます。


そんな恍惚の時間から、ゆっくりと現実世界にシフトして。


帰ろうとした時。


詰所の電話がなった。


電話の主は師長で。


今月20日から、当院でもいよいよ職員に対する新型コロナワクチンの接種を開始すると言う知らせだった。


やっぱり、緊張感が走るね。


基幹病院に勤務するザッキーは既に2回目までの接種を完了しているけれど、できれば接種後1〜2日は仕事は休んだ方が良いとアドバイスがあったから。


師長が全員のシフトと出勤人員のバランスを見て各自の接種日を決めて行くと言っていたけれど、私はそうは行かない。


だってバイトの絡みがあるんだから。


なので交渉して、特例で希望日を聞いて頂きました。


4月30日。


日勤で、仕事の合間に接種して来ます。


この日は信頼しているDr.達が出勤しているし、翌日は休みでその後数日はバイトもメインも夜勤が入っていないから。


でも、帰りに運転して帰って来れる状態か分からないので、初めて電車で通勤してみます。


人にもよるのでしょうけれどザッキーも含めその病院でワクチン接種を受けたスタッフのほとんどが、接種後数時間して帰る頃には何だかフワフワして少し頭が痛く、運転するのが怖くて車を置いて帰ったそうです。


ナースがこんな事を言っちゃアレだけれど…。


正直、少し怖いです。


感染と隣り合わせの現場でワクチンと言う救世主にすがる想いの反面、いっそ国産のワクチンが出来るまで接種の順番が来なければいいのになんて裏腹な事を少しだけ思ったりしていました。


だけれど。


ワクチン接種を受けるリスクと受けないリスクについてとことん勉強し、自分で受けると決めました。



先への希望と、明るい事を考える。


私が無事に2回目までの接種が完了して、抗体を獲得できたなら。


…お芝居が観たいです。


行きたくて。


チケットだって持っていたのに。


泣きながら諦めた作品がいくつもありました。


仕事柄、もしも自分が無症状陽性者だったなら、劇場でウイルスをばら撒いてしまう。


もしも劇場で感染してしまったなら、発症して気付くまでに家族や同僚や患者さん達に感染を広げてしまう。


そのどちらもが、物凄く怖かったです。


勿論、自分が接種完了したからと言ってコロナ前と同じにしてはダメだけれど。


でも、完璧な感染対策をしたなら。


一歩、踏み出せる気がします。



いつかコロナが収束したとしても、残念だけれどコロナが無かった頃の地球には二度と戻らないと思います。


この地球で生きて行くためには、これからきっとたくさんの常識やルールを変えて行かなければなりません。


だとしても。


仕事帰りのビールに。


気心知れた仲間達との楽しい歌や夕食に。


劇場と言う宝箱の中に息づいている、もう一つの世界の尊さに。


少し背の高いあなたの、優しい眼差しを揺らす淡い夜風に。


胸を焦がす日が、待ち遠しくて仕方ないのです🍀✨