実は、うちの長男はもうすぐ5歳になりますが、幼稚園に入れていません。


といっても、これまで、一度も入れていないわけではなく、、、


東京に住んでいた頃は3歳になった時から4歳3ヶ月まで週に2、3日はオールイングリッシュのプレスクールに通っていました。
長男は嫌がることなく、いつも楽しんで通っていました。プレスクールの先生、そして自由な雰囲気が合っていたんだと思います。


ですが、、、


昨年の夏に突然の九州の田舎町への移住を機に、
辞めざるを得ない状況になり、、、



近くの幼稚園に通わせることにしました。
いわゆる、一般的な日本の幼稚園です。
(近所にはもちろんオールイングリッシュの幼稚園はありませんので)



いや、一般的な幼稚園どうかは、私にはもはやわかりません。


というのも、


私が通っていた30年前の幼稚園を思い起こさせる教育が未だになされているのです。


最も顕著なのが


「挨拶の徹底」


毎日、
◯◯先生、おはようございます。
◯◯先生、さようなら。

と、名前を呼んで、お辞儀をするスタイルです。


ちゃんとやらないとやり直し。


プレスクールの時は
先生にHi!と言われてハイタッチしていた長男にとってはかなりのギャップがあったかと思いますw


その挨拶の徹底ぶりは


遅れてきた時も、早退する時も
きちんと挨拶をしてからでないとダメです。



おそらく、
これを良しとされる方も多いと思います。



でも、私は、、、



これを見て「挨拶って、何だっけ?」
って毎回考えるようになりました。



なぜ、挨拶が大事なのか
その意味を教えないまま
挨拶という行為を
強制的に徹底させるということ。


子供だから挨拶の意味を教えてもわからない?
だから、挨拶を体得させることが大事なの?



私は、幼い頃から
意味のわからないことをやらされることに違和感を覚えていました。


なんでこんなことやるのかな?



この問いは、日本の教育を大学まで受け続けてきた私がずっと抱き続けていた感情です。もしかしたら息子も同じように感じていたかもしれません。



そして、極め付けだったのが


冬の朝の「乾布摩擦」


これ、30年前に私が幼稚園でやっていた、そのまんまをやらせていたんですね。


あの頃も、なんでこんな寒い日に裸でこんなことやるのかと思っていましたが、いまだにやる幼稚園ってあるんですね。



平成最後の年に本当に驚きました。


効能があるのかもしれませんが、もっと時代に合った体の鍛え方があるような気がしてなりませんでした。



息子は、どちらかといえば穏やかなタイプです。嫌なことがあっても、極力我慢して、本当に嫌な時だけ抵抗します。


いわゆる、手のかからないタイプだと思います。


そんな彼が


入園して2ヶ月目で、自ら幼稚園に行きたくないと言い出しました。

楽しくない。
意地悪な子がいる。
家にいたい。


先生達は


「最初はみんなそうなんです。2週間くらいは泣きますけど、徐々に慣れてきます。お母さん、今が頑張りどころです。ここで、諦めてはダメです」



そう言われました。

先生方はみんないい人達なんです。


ただ、


私、親バカかもしれませんが



「みんなそうでも、ウチの子は違うんです」



そう思ってしまったんですね。



今まで東京のプレスクールに行きたくないと言って行かないことは一度もありませんでした。



その息子が
泣いて泣いて、行きたくないと訴えてきたのです。


思い切り泣いて感情を爆発させることなんて、滅多にないというか、本当に初めてでした。


それでも、一度、無理矢理連れて行ったんです。
泣きじゃくる息子を先生が抱えて。。。



どうなったか、、、



すぐに熱を出して、幼稚園から電話がかかってきました。


息子はまだ泣いていました。
そして、車に乗せた途端、嘔吐したんです。



明らかに風邪ではないなと思いました。



いわゆる、自家中毒ってやつだと私は思いました。


ここで無理矢理、幼稚園に行かせたら、この子はたぶん個性を失う。親を信じなくなる。 


と私は思いました。


私の決断は賛否両論あると思います。


ただ、専業主婦でずっと息子と過ごして、見てきた母親として、


この幼稚園は、この子には合わないし、息子は心から行きたくないと抵抗していると実感したのです。



夫も納得してくれました。
夫の場合、幼稚園も小学校も、もはや学校は行きたくなければ行かなくていいと言う人間です。



私も夫も幼稚園に行きたくないと言ったこともありませんし、当たり前に学校は通っていた人間です。


でも、夫婦で共通しているのが


学校に行かないと

「協調性がなくなる、友達ができない、人の気持ちがわからない人間になる」


なんていうのは


全部違うってことなんです。



学校に行かなくたって
今は色んな所で色んな人と出会うことができます。



発言に

めちゃめちゃ救われたんです。


みんなと同じことをやるのが当たり前と
教育されること、それは柔らかい頭と心を持った子供には有害だと私も思います。



でも、
私自身は幼稚園は好きで通っていたので、息子が行きたい幼稚園があれば、行かせてあげたいなと思っています。


あくまでも、息子が行きたいと言ったらですが。


4歳であっても


私は彼の言葉をそのまま信じようと思います。



子供の言葉だから


とか


幼稚園に行き始めたら、変わる、慣れる


とか


親の甘やかし


とか


色んな意見があると思いますが
うちはこれでいいと思っています。



ちなみに
家では日中4歳、1歳の息子と
色んなことをして遊びます。


毎日、今日は何する?
と息子に計画を立てさせて

普通の幼稚園では絶対に流れない
K-POPのダンスを真似したり。

Netflixで映画を自分で選ばせて一緒に見たり。

6歳レベルの算数の問題をやらせたり。

英語で会話したり。

一緒に料理をしたり。

公園で遊んだり。

いわゆる、幼稚園で日々やりそうな事を意識してやったりはしません。
お絵かき、工作、粘土遊びなんかは
ほんとたまーに気が向いた時だけ。


それよりも、彼が一番好きな、ダンスや音楽、
英語、映画鑑賞を優先的にやらせています。


同年代の子供達と関わる機会も作っています。

週1で英会話スクールとスイミングをやっています。どちらも大好きなので喜んで行きます。
そこでは、お友達と話したりとても楽しそうです。


周囲の
「幼稚園に行ってないの?」

という問いに

いつも息子が切なそうに、困った顔をします。


なので必ず

「幼稚園は行きたかったら行けばいいし、行きたくないなら、行かなくていいところなんだよ」

と言うようにしています。


幼稚園に行ってない自分に引け目を感じる必要は全くないのですから。


正直、
自分の息子が幼稚園に行かないなんて思っていませんでした。


私自身も息子を産むまでは当たり前に行かせるものだと思っていたんです。


でも、


息子は明らかに私や夫とは別の人格を持った人間です。



子育てというのは

自分ではない人間を育て、個性を伸ばすこと

に尽きると思うんです。


自分の物差しではなく
できるだけ息子の目線で、将来を導いてあげることが大事だと思っています。


私の子育てはまだまだ道半ば、始まったばかりです。


これからも色んなことで悩むことがあると思うのですが


そんな時こそ
「子供の顔を見る」

ことを忘れないでいたいと思います。
子供が今どんな気持ちでいるのか、それをいつでも一番に考える親でありたいと思います。