人間には,人生を楽しむことのできる者と,できない者がいる。
後者には,仕事でも,家庭でも,あらゆることが不平不満のタネになる。

仕事が忙しくなると大変だと愚痴り,暇になれば暇になったで稼げないと嘆く。

夫の帰りが遅いと不平を言い,早すぎるとまた不満に思う。

結婚できないと嘆いたかと思えば,結婚後は,独身時代の自由きままな生活が懐かしくなる。

実に,厄介な性格である。しかし,このような性格の人は結構いる。

思いあたる人も多いと思う。


そうした性格,性質は,ほとんどの人は,死ぬまで変わらない。死んでも変らない。
性質が変わらないということは,運もあまり変化しないということだ。


 

ちなみに,人が変わるのは,心の奥底に変化が起きたときだけである。
その変化をもたらすのが,内観や,深い瞑想である。

特に般若心経の呪文(サンスクリット)を使用した瞑想は,心の奥底に変化をもたらすことができる。非常に強力だ。

 

般若心経というのは,人間を目覚めさせ,本当の意味で幸せになるための教えを説いたものである。経文の最後に,変化をもたらす呪文を教えている。般若心経というのは,死者を供養するためのものではない。

日本の寺では,葬式ビジネスの道具として唱えられるが,本来,生きた人間を目覚めさせ,幸せにするためのものである。


また,阿閦如来の種字(ウーン)をイメージしながら瞑想し,阿閦如来に祈ることで,阿閦如来の霊力と智慧で,心の奥底に変化をおこすことができる。

阿閦如来の指先で地に触れる降魔印は,釈迦が悟りを求めて修行中に悪魔の誘惑を受けたが,これを退けたという伝説に由来するものである。ちなみに,降魔金剛杵という心の奥底に棲む魔を祓う,凄い金剛杵がある。ただ普通の人は縁がないと思う。