チキン登山、ロンリー高千穂峡、キャッスル熊本 <175.4km>



●7:30(晴)
 「おはようございます。」の声で目覚める。(キャンプ場のチケット確認)もっとも、キャンプ場での眠りは浅く、半分起きていたようなものだけど。

 それにしてもキャンプをする度に寿命が縮まっていくような気がするな。

 コーヒーを沸かして、十勝バターブレッドで朝食にする。コーヒーを飲みつつ根子岳を見上げると、50mほど先に「牛」発見。思わず双眼鏡で詳しく観察。美味しそうに尻尾をフリフリしながら草を食べている。昨夜、テントの外から聞こえた洗い吐息は牛だろうか?確かに観光案内所で貰ったキャンプ場のパンフレットには、こんな一文が載っていた。

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  鍋の平入村掟

  1.村民は自然を愛し樹木や放牧牛馬をいたわりましょう。
  2.・・・                      .
  3.空缶、紙屑、ちり等は持ち帰りましょう。
   (空缶・空きビンは牛馬が足を痛めますので・・・・・)
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 テント設営時に、人の頭くらいの大きさの土の山(糞)が所々あるのが、気にはなってはいたけれど...

 北海道では「目覚めると馬」を経験したが、根子岳では「目覚めると牛」か......悪くない。


●8:00(晴)
 今の季節の根子岳麓ではこの時間から気温が急激に上昇することを知った。シェルを脱ぎ捨て、テント撤収作業。さて、出発しますか。

 他のキャンパーは既に出発していて、僕が最後。常にスロースターターなのです。


●9:00(晴)
 阿蘇市役所に電話をし、現在ガス規制が行われていないことを確認。阿蘇山上へ鼻唄まじりに出発。


●10:00(曇)
 阿蘇山上から、阿蘇山公園道路を走り、火口見学できるところに駐車。

Volcano

 ここから、ロープウェイには乗らず、砂千里ヶ浜から中岳に向けて登山開始。

砂千里ヶ浜
 砂千里ヶ浜

 この旅のタイトルにも使っているVolcano。メイン・イベント。砂千里ヶ浜を歩いている人はポツポツと数人。中岳への登山者はゼロ。前方を見上げると、山というより壁。

山ではなく壁

 ビビリながらも岩山を登り始める。既に汗だく、息はハアハアスウスウ上がっている。それでも、2/3くらいはよじ登った。岩場に腰掛けひと休みしていると、小雨が落ちてくる。そして、下を見たとたんにギブアップ。

ギブアップの瞬間
 ギブアップの瞬間

 高いところが大の苦手の僕は、生命の危機を感じ、あえなく下山開始。もし、次回があるならば、経験者と共に登山靴を履いて来ることにします。スニーカー(オール・スター)では無理ですね。(当たり前か)

 駐車場に向かって歩いていると、ガスの匂いが強くなってくる。バイクや車がどんどん道を下って行く。放送も慌ただしく流れ出す。急いで荷物をバイクにくくりつけ退散。


●12:00(曇時々小雨)
 来た道を高千穂方向へ戻る。325号にぶつかったところの「ひげ勝ちゃん」でランチ。郷土料理の高菜定食¥1260也。とても美味しかった。山から逃げ帰ってきた僕にはなおさら美味しかった。泣けてくるほど美味しかった。

高菜定食


●12:30(曇時々雨)
 高千穂目指して出発。高森辺りで雨が激しくなってきたため、レインウェア着用。登山用に買ったノースフェイスのレインウェア、性能抜群。今まで使っていたレインウェアとは比べ物にならない。

 快適に265号を走り進む。途中、激しい雨に何度か降られる。降ったり、止んだりは高千穂まで続く。


●13:30(曇時々雨)
 高千穂峡到着。ボートを借りて乗ってみる。カヤックで鍛えたパドルさばきはさておき、大渋滞で他人が乗るボートとぶつかりまくり。しかも一人でボートに乗っているのは僕くらいのもの。一人でこういう観光地には来るものではありませんね。大渋滞の高千穂峡よりも、写真で見る静まりかえった高穂峡の方が魅力的。

渋滞の高千穂峡


●15:00(曇時々雨)
 高千穂峡出発。宮崎の延岡で宿を取ろうと考えていたけれど、翌日、福岡へ向かうことを考え、熊本市街地に宿を取ることにする。

 218号→445号で熊本市街地へ向かう。なかなか快適な道。田圃の先にある山を眺めながら走るのは気持ちよいですね。晴れていれば、もっと気持ちよかっただろうに。


●17:00(曇)
 熊本市街地に近付くにつれて交通量が多くなる。この頃になるとすっかり雨も上がり、蒸し暑い。熊本市街地のファミリーマートでレインウェアを脱ぎ、熊本城への道順を教えていただく。熊本の人は本当に丁寧に道を教えてくれます。感謝。

 九州の旅を僕がとても好きになってしまったのは、自然と街との距離がとても心地よいからかも。2、3時間走ると必ず街に辿り着けるところが、僕にはピッタリ。

 熊本市街地をバイクで走っていて気が付いたこと。
 ・携帯で話しながら車の運転が多い
 ・折り畳み自転車に乗る若い女性が多い(交差点の信号待ちで必ず一人は居る)
 ・デカサングラスをかけている女性が多い

 僕の中に、熊本市街は「携帯運転全開」、「折畳み自転車」、「デカサングラス」がインプットされた。もちろん、「暖かい人達」がトップにきますけどね。

キャッスル熊本

 熊本城を見学した後に宿の予約。携帯で簡単に宿の検索&予約が出来るのは便利。今回の旅ではフル活用。四国の旅のときも、もっと活用するべきだった。


●20:00(晴)
 CHISUNホテルチェックイン。ホテル周辺からホテルに辿り着くまで、同じところをぐるぐる回ってしまう。お城のある街はちょっと、道路の造りが特別な様な気がする。

 リーズナブルでとても清潔なホテル。繁華街へも近く、とても便利。


●23:00(晴)
 洗濯、お風呂に入って外出。熊本一の繁華街「下通アーケード街」の居酒屋「料理天國」で夕飯。馬刺、からし蓮根、天草大王手羽先焼き、人文字ぐるぐる、南国ビールをいただく。旅先で飲むビールは格別美味しい。郷土料理の人文字ぐるぐるは大人の味。僕にはちょっと早かったかな。


●夜のヴィブラート熊本花咲町仕様
 ー非公開ー