先週、ごはんをほとんど食べなくなっていよいよ覚悟するときがやってきたかと思われた猫。
あの手この手を使って(ただひたすら彼女が食べる気になるものを探しただけだけど)、なんとか食欲を取り戻させはした。
でも以前はパウチのフレークタイプのごはんをおやつがわりにあげると残さずきれいに食べてくれたのに、今は水分をすべてなめとってフレーク本体は残すように。
なんとかカロリー摂取させたくて、小さいドライフードをふりかけて、丸飲みでもいいから食べてくれ、という気持ちでちょっとずつ何度も食べさせている。
ウェット、ドライ、どれを好むかわからなかったので、老猫用のものを数種類買ってみた結果、いちばん瞬でたいらげるのはやはり「ちゅ~る(カロリー強化タイプのやつ)」であった。
他のものはまぁなんとかしぶしぶ、という感じなのに、件のちゅ~るだけは1本丸ごと飽きずに食べきり、もう1本ください、とねだるほどであることにびっくりする。
かといってこればっかりあげるわけにもいかないので1日2本まで、とすることにした。
恐るべしちゅ~る。
いよいよ寝たきりの終末期にでもなったら、これだけあげてもいいかもしれん。
そんな感じで日々栄養を取らせた結果、昨夜は元気になりすぎて一晩中起きて「ごはんくれ~」と鳴いてた。
朝方はわたしの部屋と人間のトイレの窓から外に出たいという気持ちになったらしく、しつこくわたしの部屋の前で喚いてた。
その声で母が起きてしまうのもかわいそうなので、猫が鳴く→わたしが出ていってなだめる(orおやつをあげる)を延々と繰り返した。
昨夜は3時くらいには寝ようと思ってたのに、結局9時まで猫が落ち着かないのが気になってわたしも眠れなかった。
その後猫のお守りを母に任せて、やっと3時間ほど眠れた。
ついに認知症ってやつが始まったのかもしれないなと憂鬱になったりもして。
さすがに参った。
生まれたときからそばに猫がいる生活をしてきたけど、これまでの猫たちは長くて7歳とかでみんな病死させてしまっていたので、15歳オーバーの猫がどうなるのかということがまったく想像できてなかった。
今じっさい当の本猫に接していると、完全にとは言えないものの、これはだいぶ人間の介護と近い気がするぞ、と思ったりしている。
人間にはいくら認知症になったとしても自ら行動する知性とパワーがあるけど、猫の場合は家の中で完結する程度の心配しかないわけで、そこは比べようもなく楽には違いない。
ただ、この「どうしてほしいんだ」感は、言葉が通じないぶん猫のほうが苦労が大きいと言ってもいいのではないか。
まぁ、日々頭を悩まされてはいるものの、これが「動物を飼う」ということの責任だと割り切って、深く思い悩みすぎることもなく、なんとかやってきてはいる。
それにしても生活リズムがめちゃくちゃすぎる。
自律神経?なにそれ?って感じ。
などと言っても仕事は変わらずコンスタントにやってくるし、最近プロダクションが徐々に内部のシステムを変更しているのにもついていかないといけないしでとにかくやるしかない。
あと数日で、この仕事を始めて丸10年。
ついに11年目に突入する。
これだけ長く関わっていれば、変化があるのは当然のことだ。
なんにしろ、こんなにアホなじぶんが、決定的に挫折することなく続けられていることに感謝。
11年目もできることを出し惜しみせず最大限やりきる。
押忍。