今日はどうもなかなか眠れなかった。
やっと眠れたと思ってもずっと浅いとこにいて、夢のじぶんが考えてるのか半分起きてるじぶんが考えてるのかよくわからない状態で嫌な気持ちになることをずっと考えつづけてた。
あまりに眠れないので、いい声のひとが話してる声を流して、ちゃんと聞くでもなくただ鳴っててもらった。
おかげで3時間くらいは眠れた。
いい声のひとよ、ありがとう。
立場も環境も置かれてる状況もなにもかも違うのに、発する言葉、行動に笑っちゃうくらい気持ちを持っていかれる。
今日は特に、とある台詞がまさにじぶんのものになった瞬間があった。
つい先日までは他人事として受け止めていたはずなんだけど。
きっと同じような気持ちの人間が、世の中には凄まじい数存在するんだろう。
こういう脚本が書けるのもすごいけど、一番すごいのは演じてる女優さんだとわたしは思う。
この役を他のひとが演じてたら、ここまで持っていかれることはなかった気がする。
なんか、何年も前からこの女優さんの演技がなんとなく好きなんだよな、とは思ってたけど、今回はそれがもう確定した。
なんとなく、じゃなくなった。
それにしても、何日経っても記憶に残る台詞って、なかなかない。
わたしにとっては、大昔に決め台詞だけが一人歩きしてたあの感じと同じくらいのインパクト。
たぶんしばらくは頭の中で反芻すると思う。
ここからはじぶんで買って読む。
それにしても誤字多かったなぁ。
わたしが担当してたら各巻5個くらいは潰せた。
せっかく楽しく読んでるのに、「こじんまり」とか出てくると「うっ」となってしばし固まる。たぶん普通の読者にもかなりこういうひとは多いと思う。
誤字って読書体験の邪魔にしかならないので、ないほうがいいに決まってるのよ。
がんばれ小○館。
昨日からとりかかってる案件、8&9巻を担当して10巻を飛ばし、11巻をまた担当することになった。
読んでない10巻に目を通しながらメモをとってたら、さっそくルビのミスを発見。
このレーベルでは頻発する、使用しているルビソフト特有の間違い。
わたしは慣れてるので「この字が出てきたらルビはミスってるもの」と念頭に置いて作業してるけど、やっぱり残ってた。
わかる。ありふれた字だからまさかルビが間違ってるなんて思わずさらっと読んじゃうのよね。
だけどそれを潰してこそ人間がこの作業をする意味があるんだけどな。
じぶんが担当しなかった巻にそれが残ってしまっていることが悲しい。
ルビといえば、これも気になった。
付き方、それでいいのか問題。
気持ち悪い。悪すぎる。
読み方が合ってるからいいという考えもあるけど、美しくはない。
こんな付き方、横書きのときしか見たことない。せめて均等にしてほしかった。それでもわたしは直したいけど。
こんなことばっか考えてるから、もう100%楽しんで読書をすることができない。
先日また読書の話になったときに、普通は出来上がっている本に間違いがあるなんて思って読んでない、と言われて、そりゃそうだよなと思ったんだった。
わたしだってこの仕事をする前は、完成しているものは正しいもの、と普通に思ってた。
今は、辞書すら疑ってる。
ぜんぶ人間が作ってるものなので、どこかしらに必ずミスはある。そういうもの。
正解なんてほんとはどこにもなくて、各々が勝手に思い込んでるだけなんだと思う。
そのとき、それが正しいと思ったからそうした。
あとで考えたら間違ってたかも、ということだってよくある。
だから辞書すら後に書き換えられる。
良いものは良いものとして受け取る。
だけど鵜呑みにはしない。
なんでもじぶんの頭でいったん考える。
疑問を抱いたら調べる。
それが本当に正しいことなのか、もっともっと考えろ。疑え。
よし、仕事の続きしよ。

