昨日の夜遅く、やしきたかじん(64)さんの訃報を知った。
ガンで闘病していて、「たかじん」の名がついた複数の冠番組が、
主のいない状態で放送されていることは当然、知っていた。
40代以上の関西人は、やしきたかじんという存在に
多かれ少なかれ影響されてきたと思う。

僕が初めて「やしきたかじん」という名前を知ったのは1981年だった。
当時、中学1年生で、「機動戦士ガンダム」というアニメが
空前の大ブームになっていた。
その劇場版の主題歌を歌っていたのが、やしきたかじんという人だった。
まだ当時は、どういう人物か知らなかった。

18歳の頃(1987年)から、その強烈なキャラクターを知るところとなった。
歌手だけど、上方お笑い大賞・特別賞を受賞し、芸人志望の弟子がいた。
この人の最大の魅力は、権威に媚びないところだと思う。
自分が言いたいことを代弁してくれているような気持ちになった。

昨夜、訃報を聞いた直後は正直、あまりピンとこなかった。
「この人はそんな簡単には死なない」とタカをくくっていたからだ。

翌日になって、なんともいえないやるせなさが心を覆っていた。
この感情で、自分は関西人だということを思い知った。
やしきたかじんは、中年以上の関西人の精神的支柱である。

昨年末、親戚の叔父が他界したせいもあるのか、
近頃、訃報をよく聞くような気がする。


やしきたかじんさんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。