フジテレビ系列で2009年春に放送した『白い春』 (←リンクあり)というドラマが

今、関西で再放送されています。

阿部寛主演で、あらすじは次の通り。

 

殺人の罪で刑務所に収監され、9年の刑期を終えた佐倉春男(阿部寛)は、

出所後、事件前に付き合っていた恋人・高村真理子(紺野まひる)の

消息を訪ねるが、すでに病死していたことを知らされる。

そんな春男の前に一人の少女・村上さち(大橋のぞみ)が現れる。

さちは強面な春男に物怖じすることなく接するが、

この時互いに血のつながりがあることは、まだ知らなかった…。

 

このドラマを見ると、実の親子なのに、それを隠さなければならない辛さに、

自分の経験が重なってしまいます。

これまで何度も書いてきましたが、僕には血のつながった5歳下の弟がいます。

ですが、法的、社会的には「いとこ」の関係です。

叔母(父の妹)の家に生後すぐ、養子に出したのですが、

物心ついた時から実の兄弟だと知っていた僕は、

実弟に真実を話すことなく、「いとこの兄ちゃん」として接していました。

 

実弟が真実を知ったのは、実弟が大学生の時だそうです。

実弟とは育った環境も、20歳を過ぎた後の人生も、絵に描いたように真逆です。

正直、自分に宿命づけられた人生をいまだに肯定できずにいます。

理屈では十分すぎる程、分かっていますが、感情はそういう訳にはいきません。

両親や親族も、おそらく僕がどれだけ苦しんだか、分かっていないでしょう。

こういう気持ちを話したことはないし、話す気にもならないからです。

 

実弟は世間で言う「勝ち組」で、僕は「負け組」です。しかも大差がついています。

「勝ち組・負け組」という言葉は大嫌いですが…。

 

生まれてから今までの自分の人生は、一体、何だったんだろうと思います。