横浜駅西口のインターネットカフェのトイレで利用客が子供を出産して遺棄した事件で、神奈川署は2日、保護責任者遺棄の疑いで、住所不定、無職大崎薫容疑者(30)を逮捕した。
調べでは大崎容疑者は9月29日午後8時頃、インターネットカフェ店内の女性用トイレの個室で男児を出産し、置き去りにした疑い。
掃除のためトイレに入った女性従業員が床などに血の跡を見つけ、洗面台下の用具入れの戸を開けたところ、透明のポリ袋に入れられた新生児を見つけた。ポリ袋は用具入れ内に置かれていたものだったという。
従業員から110番通報を受けて駆け付けた同署員が、店内で同容疑者を発見した。新生児は市内の病院に搬送されたが、命に別条はないという。
同容疑者も別の病院に入院し、2日に退院して容疑を認めたため逮捕した。同容疑者はネットカフェなどを転々として生活していたとみられる。
調べに対し「お金がなく育てられないと思った」などと供述しているという。
引用文献 『神奈川新聞』
この記事を読む限り、容疑者は「ネットカフェ難民」です。一方的に本人を責めるより、社会問題としてとらえて、事件にいたる背景を考えなければならないと思います。
そもそも、貧困は個人の責任だと思われがちですが、社会構造や制度に原因があります。例えば雇用問題。正規雇用されず、派遣社員として働いている人の割合が高いです。「ワーキングプア」の原因にもなっています。
まずは、安定した雇用が必要です。これは少子化を抑えることにもつながると思います。
福祉も含めた社会保障をもっと手厚くしなければ、これからの日本は衰退していきます。今の納税制度は、高額所得者に有利で、低所得者には不利な仕組みなので、高額所得者の税率を上げて、社会保障や福祉政策の財源にすべきだと、私は考えます。