10月23日朝10時頃
大切な家族が旅立ちました。
呼吸が小さくなって
瞳孔が開いてしまっていた
急いで病院に連れて行ったけど
もうかなり危険な状態だと言われた
このまま家で静かに見守ってあげてください
そう先生はおっしゃった。
ダンボールに入ったももを抱きかかえて
家に帰った。
着いてすぐのことだった
ももの呼吸がとまった。
大声でお母さんをよんだ
ダンボールからだして
抱きかかえた。
すごく軽かった
もう体に力ははいっていなかった
みんな泣いていた
もも!だめだよ
だめだってばもも!
体は痙攣して
息はもうほとんどしていなかった。
意識ももうなかった。
お母さんが先生に電話した
泣き崩れていた
小さくなる鼓動。
とまった呼吸。
やだやだやだ
うちはただそれだけ叫んでいた。
お父さんが
よくがんばったね
そう言ってももをなでた。
涙が止まらなかった。
体の力が完全になくなったのを感じた。
首がこてんと沈んだ。
ももは痛みや苦しみからときはなれたような優しい顔をして
腕の中で眠っていた。
あたたかかった。
家族みんなに見守られて
ももはどこかへ行ってしまった。
14年と6カ月
君と過ごした日々は楽しすぎたよ。
幼稚園のころからずっと一緒だったね。
兄弟みたいに仲よしだったね。
寝るのも起きるのも一緒だったね。
いろんな相談も聞いてくれたね。
ももはうちの家族になれて幸せだった?
一回でいいから話してみたかったよ。
ももは化け猫だから
もっとずっと一緒だと思ってたのに
ずるいよ。
もものほうが年下のくせに。
なんにもしてあげられなかった。
旅立つ前日
珍しく寄ってきて
膝の上に乗ってゴロゴロして
顔を見てたね。
あれがさいごだった。
もう帰ってきても
玄関でお迎えしてくれないんだね。
バイトから帰ってきてから
触ったももの体は冷たくなっていた。
体もかたくなってしまった。
いつもと変わらない寝顔をみてると
いつか起きるんじゃないかって思うよ。
どこに行っちゃたの?
ももはどんくさいから
うちがいなきゃいじめられちゃうのに。
ずるいよ一人で行くなんて。
おいていかないでよ。
帰ってきてよ。