『コンコルドなんて言わせない』

夏は夜。月のころはさらなり。やみもなほ、蛍の多くが飛びちがひたる平安の夏夜とは打って変わって、試験や業務に追われレポートや書類が多く飛び違い、電灯で星の瞬きがかき消される令和のすさまじき夏の夜。嫌になっちゃいますよね(笑)。ご挨拶が遅れました。3回生の牧田亮です。大学生活は猫の手も借りたいぐらい充実した生活を送らせてもらっています。朝練の日は朝4時30分に起き､練習後は授業を受けその後図書館で勉強し､1時間30分かけて家に帰り､23時に就寝する。充実して……ますね…。今回はそんな生活で感じる己の弱さと覚悟を綴っていこうと思います。拙い文章になると思いますが最後まで読んでいただけると嬉しいです。

突然ですが「コンコルド効果」という言葉をご存知でしょうか？ご存知でない方のために大まかな意味を説明すると、「投資を継続すると損失が出てしまうとわかっているにも関わらず、これまでに投資した分を惜しんで投資を継続してしまう心理的傾向」です。これは実際に1970年代にイギリスとフランスが共同開発した超音速旅客機「コンコルド」に由来します。詳しいことは割愛させて頂きますが、興味のある方は是非調べてみてください。話を戻しますがこのコンコルド効果に自分が当てはまっているようと思いました。

｢文武両道」という大義名分をいい事に単調な作業を繰り返す生活を送り続け、その事に違和感を持っているにも関わらず盲信して改善する努力を放棄し、何とも言えない結果で罪悪感を覚え、周りと比べ非常に能力が劣っている事実を中途半端に受け止めて自己肯定感を喪失し卑屈になって自分の事が嫌で嫌で仕方がないのにこれ以上自分が傷つかないように、またその事を悟らせないよう付和雷同し興味無い事にもある風にしてやってる感をだしてる中身のない透明人間で変わる事のできない自分に。もちろん、他人との比較は無意味だし上を見ればきりがありません。奨学生交流会などでは研究に専念する為にMITやハーバードなどの海外の大学に進んだり、飛び級したりする秀才や天才がいたり、サッカー部では全国大会に名を連ねる強豪校で鎬を削ってきた猛者がいたりと凄い人は割と何処にでもいるし私はどの界隈でも必ずと言っていい程、ボコボコに打ちのめされてます。彼等が凄いのは才能がある無しに関わらずちゃんと自分と向き合っているからだと思います。やるのはしんどいしできる保証のない事に対してちゃんとベクトルを向け努力をし、たとえそれが失敗に終わってもそれを受け入れて改善策を考え修正する事をしているからこその結果なのだと思います。これができないのは臆病ではなく傲慢で怠惰な自分を受け入れてしまっているからだと思います。この事をとある小説の言葉を借りると｢精神的に向上心のないやつはバカだ｣ということですね。つまるところ私はどうしようもないバカなんです。

勉強もサッカーも結局の所、自分が頑張りたいから頑張っているだけなので他人からしたらどうでもいい事だし勝手に自分で苦しんでるだけで周りからは視野の狭い変なヤツに見えるでしょう。私は頭も良くないしサッカーも上手くないですがくだらない事に囚われて消極的な努力をするような大バカ者にだけはなりたくないので結果がでなくてどんなに惨めでみすぼらしく見えても最後まで心は前向きにそしてバカな自分に打ち勝てるように鍛錬を続けていきます。

次回は公立大サッカー部のジャンケンクイーン、山際千尋です。児童福祉施設で働く聖母の一面を持つ一方拳1つで屈強な猛者をねじ伏せてきた修羅の一面を持つ彼女はいったい何を語るのでしょうか。ご期待ください！

『コンコルドなんて言わせない』 3回 牧田亮

『コンコルドなんて言わせない』 3回　牧田亮