こんにちは。笑顔が素敵な4回の嶋岡滉真です。
今年一年の自分の心境を綴ります。
読んでいただけると幸いです。
新チーム発足当初、部員数が倍以上になり、かつてないほどに厚くなった選手層、そして何より最高学年として迎える最後の1年に胸の高鳴りを感じていた。
そんな自分が建てた今季の目標は、
『スタメンとして関西学生リーグ2部昇格に貢献すること』
しかし、そんな目標は儚く散ってしまった。
2月末に迎えた新チーム初の練習試合でのこと。
開始わずか10分ほどで、以前から痛めていた左膝半月板を悪化させてしまい、交代を余儀なくされた。
当初は「いつもの膝の痛みだろう。少し休めばまた復帰できる」と思っていた。
しかし、離脱してから2ヶ月ほど経っても状態は良くならず、5月初旬に手術をすることに。
手術をすれば復帰まで約6ヶ月を要することになり、競技復帰は11月初旬。引退が11月末であることから、急に実質引退が決まったようなものだった。
絶望だった。
待ちに待った自分達の代が、新たな仲間たちとのサッカーがこんな簡単に終わってしまうのだろうか?
このまま公立大のユニに袖を通すことすらできないまま引退するのだろうか?
そんな悲しみを一通り味わった後は
「もうサッカーは見るだけでいいや」
と思うようになった。
途中出場が続き、経験を積んだ1年生。
序列を落とし、出場時間が減った2年生。
ポジションを変えてスタメンを勝ち取った3年生。
いろんな経験をさせてもらった。
もう大学サッカーは十分頑張ったやろ。
都合のいい解釈をして、勝手に自分のサッカー人生の終わりを決めてしまった。
もはや目標は『引退試合で5分くらいみんなと楽しく、思い出作りのサッカーをすること』
そんなチンケな目標を掲げ、休部期間を経て迎えた9月。幸運にもそんな自分にもう一度サッカーへの熱を取り戻させる出来事に巡り合う。
終了間際の逆転弾でIリーグ初勝利をあげた大商大戦だ。
ピッチ内で勝利のために懸命にプレーする選手達。
試合に出れなくて悔しくても声を出してチームを鼓舞するベンチメンバー。
選手のサポートに尽力するマネージャー。
スタッフとして帯同し久しぶりに近くで感じた一体感。
これこそがサッカーの醍醐味だ。
こんな雰囲気でプレーできる選手が羨ましかった。
自分も試合に出てあの雰囲気を味わいたい。
諦めきれない公式戦への思いが蘇ってきた。
復帰後も相変わらず周りに「もう引退やわ」と冗談混じりに言っていた自分の目標が、『引退試合5分出場』から『Iリーグ出場』へと変わっていった。
10月中旬で終わるIリーグに出るには、当初の予定より1ヶ月弱早く復帰する必要があった。
医師に懇願して掴み取った1ヶ月巻きでの全体練習復帰。
上手くいかない自分のプレーに焦って、自分のキャパ以上に練習に参加し、左膝やその他の部位に痛みが出る。
痛みに気を取られて全力でプレーできない。
悪循環だった。
「もう間に合わないかもな…」
そう本気で思うこともあったが、周囲のサポートもあり、なんとかメンバーに入れてもらうことができた。
迎えた当日。
点が入るとベンチに駆け寄ってきてくれたチームメイト。
待ちに待った自分の出番。
約8ヶ月ぶりのピッチ。
初めて着た赤い公立大のユニフォーム。
「おかえり」と言ってくれたチームメイト。
Iリーグ2勝目。
勝利の喜びを分かち合う瞬間。
4回生みんなで撮った写真。
わずか10分ほどの出場だったが、待ち望んでいた瞬間を何度も味わえた最幸な1日だった。
辛いこともあったが、自分にとって大学サッカーは常に目標を見つけ、夢中になれる幸せな時間だった。
そんな貴重な時間は残りわずか。
もっと万全な膝になるように。
もっと走れるように。
もっと上手くなれるように。
もっと強くなれるように。
まだまだ上を目指そう。
『関西学生リーグ出場』という新たな目標に向かって。
次はしっかりしてる時とおちゃらけてる時のメリハリが神ってる山本瑞貴君です。
彼のメリハリの効いた文章に期待しましょう!