一言でいえば、


「絶望」





こんなにこの言葉が

しっくりくることって


人生でそう

何回もないぞ。





だけど、

そんなこと言ってられない。



流れに身を任せて

ただ悲観するだけじゃ

全然だめだ。



なんとかしなきゃ。




私には私の人生がある。


守りたい人もものも

たくさんある。



発達障害や認知症の

おじいちゃんと

おばあちゃんと

父親に、


私の人生をこれ以上

ぐちゃぐちゃにされるのは

もういやだ。




私は

震える手で

病院に電話しました。




すると、

病院にはもう

父親とおばあちゃんが

到着していました。



おじいちゃんは

退院する準備を済ませて

受付の朝に座っている

とのことでした。




私は改めて、

今回の入院の経緯と

本当の目的を


病院の方に

伝えました。




そのとき

私にできることは、

それくらいしか

ありませんでした。



でも必死で伝えました。



電話に出てくださったのは、


看護師さん、

介護士さん。



私の状況を察してくれて、


担当の先生に

掛け合ってくれることに

なりました。



そして、


もう迎えに来て

連れて帰る気満々でいる

アスペで発達障害の父親と

アスペで認知症のおばあちゃんに、


どのように説明するかまで

相談してくれました。



もちろん、

退院する気満々の

おじいちゃんにも、


どのように説得するか

相談してくれました。





その後、

また看護師さんから

連絡をいただけて、



おじいちゃんの入院を

延長させていただけることに

なりました。






ありがとうございます…





私はもう一度

震える手を

握りしめました。



一旦ではあるけれど、


自分と旦那と子どもの安全が

とりあえず確保された。


私にできることは

やり遂げた。



次は、

これで稼げた時間で、

なんとか介護施設を

探さないと。





しかし…





病院から

手ぶらで帰ってくる

ことになった


アスペで発達障害の父親と

アスペで認知症のおばあちゃんは、



一体どんな気持ちなんだろう。



今回の出来事を

どんな風に捉えるんだろう。



私に怒るのか?


私を軽蔑するのか?


また何か言い合いになるのか?




そのときは、


その部分については、


想像がつかない分、



恐怖しか

ありませんでした。