一日中、
ひたすら無言で、
無表情で、


ベッドで寝たいとか
思う余裕もなく、

トイレから一番近くて
多少やわらかいところなら
どこでもいい。


とにかくそこに横になって、
いつくるかわからない
吐き気を待ち、

吐き気がきたら
トイレに駆け込む。

それをひたすら
繰り返すだけの時間。




私は今まで
つわりがあんまり
なかった方の人でした。


とはいえ
一人目ちゃんのときは、

人生初の妊娠なので、
さすがにいろいろ調べて、

生ハムを食べなかったり、

カフェインを避けたり、

妊婦用のガードル
みたいなやつを付けたり、

タバコの煙を避けたり、

妊婦用の服を買ったり、

ロングだった髪の毛を
短くしたり、

極力重たいものを
持たなかったり、

いちお
それっぽい行動は
してました。


たまたま
私の近しい周りの人は、

そんな私を見て、

気にしすぎだの
ヒステリックだの
言いました。


私の前で当たり前に
タバコを吸う親族もいました。

「カフェイン摂って
なくなる命なら
最初からなくていい」
と言ってくる人もいました。

妊娠中とはいえ
やらなきゃいけないことを
頑張ってやってたら、
「しんどいなら帰れば?」
と冷たく言う人もいました。

手伝うのではなく、
「頑張れ(笑)」
とだけ
言ってくる人もいました。


初めての妊娠で
不安で
誰かに頼りたいと思うことは
たくさんあったけど、

この子を守れるのは
私一人しかいないと
思ったことも
たくさんありました。


悲しいですが、
そういう周りの態度が
私を強くしてくれた部分も
あったと思います。


もちろん、
あまりいいニュアンスではなく、

強いと言っても、
頑固に、かたくなに、
警戒心が強くなるような、
そんな方向にです。



そうやって
なんとか自分とおなかの子を
守れていたのは、

本当にやばいつわりが
なかったからだと、

今ならそう思います。


もちろん
何もなかったわけではなく、

吐き気や眠気、だるさ、動悸、
貧血のような感覚などがあり、

しばらく車の運転ができずに
休んでから動くようなことは
ありましたが、

吐いたり
寝たきりになることは
ありませんでした。



でも、
今回は全然違いました。


トイレに立つだけで
めまい、吐き気、
そのまま嘔吐。

かかってきた電話に出ても
ほとんど
「うん」しか言えない。

呼吸するのがやっと。

横になるのがやっと。


一人目ちゃんを
お世話しなきゃいけないのに、

自分のことすら
ままならない。



みんな、
これを乗り越えて
出産してるんやなって、

改めて
いろんな気持ちに
なりました。


一人目ちゃんだろうと
二人目ちゃんだろうと、

サポート万全の家庭だろうと
介護と育児のW負担だろうと、

生活保護だろうと
シンママだろうと、


みんな
なんとか乗り越えて
出産してるんだなと。




私が妊娠してるって言うと、
みんな

「身体大事にしてね」

「無理しないでね」

って言ってくれます。


「うん、ありがとう♡」

って返事しながらも、

今回のようなつわりを
経験する前の私は、

「みんな大袈裟だな」
と思っていました。


ゆーても妊娠は
病気じゃないし、

そもそも
幸せなことだし、

むしろ健康じゃないと
妊娠できないし。


くらいに思って、

特に気にせず
普通に毎日過ごしてました。


二人目ちゃんを
妊娠してから、

夜ごはんを外食して、
22時に家に帰ることも、
普通にありました。

信頼のできるお店なら
生魚を食べたり、

普通にチーズも食べて、

コーヒー牛乳も飲む。

ガードルは
暑いしかゆくなるし付けない。

下着も洗濯が間に合わなければ
普通のものを付ける。

むしろオシャレしたい日は
盛りブラを付ける。

12キロの一人目ちゃんを
これまで通り抱っこする。

おなかの上にダイブしてくるのも
なんとなく力を入れてやり過ごす。



でも、
今ならわかる。


身体大事にしてねって
言ってくれた人たちの

果てしなく深い
思いやりの気持ちが。

どんなにありがたい
言葉だったか。



改めて
感謝の気持ちで
いっぱいになりました。




「つわりは歌ったら治るよ!」

と言っていた過去の私は、
本当に浅はかでした。


あ、でもこれは本当で、
ビブラートをかけて歌うと、
横隔膜をふるわせるので、
つわりがなんとなく
ごまかせるんです。


でも、
本当に吐き始めたら、
歌うどころの騒ぎじゃない。


今思えば、
私のこんな軽率な発言は、

知らず知らずに
誰かを傷付けてたかも。


これからはもっと
人に優しくできる気がします。

というか、
人に優しくするとは
どういうことなのか、

もう一段深いところで
グリップできたと思います。




一人目ちゃんのときも
そうでしたが、

今回も、
おなかに来てくれた
おちびさんに、

本当にいろんなことを
学ばせてもらっています。


「私が産む」じゃなくて、
「産ませてもらってる」。


本当にそう。


この子がこの世の中に
生まれてくるための通路として
私を選んでくれた。


それによって私は、
こうやって
いろんな経験をさせてもらい、
いろんな感情になることができ、

いろんな面から
私という人間を
成長させてもらっています。

しかも、
この子の母親という
かけがえのない役割まで
与えてもらっています。



こんなに素晴らしいギフト、
他にありますか?



体調の変化はエグいし、

出産の痛みは
この世のものとは思えないけど、

それさえ
選ばれた人にしか
経験できない

かけがえのないものです。




このブログを書きながら、
ところどころ
涙が止まらなかったです。




今、私の体調は
ブログを書けるほどにまで
回復しているところですが、


いつまたどうなるか
わかりませんし、


ひとたび
陣痛が始まったら

「これはかけがえのない痛みだ…」

「与えられたギフトに感謝しかない…」

なんてそんな
神みたいな耐え方
できるわけありません。

絶対無理です。


そんなこと
全部わかった上で、

今だから言えること、
今だから残せることを、

今ひたすら
文章にしているだけです。



この長文を読んでくださった方、
本当にありがとうございます。


何か伝わるものがあると
とても嬉しいです。