宿に泊まろうとすると、職業を書く欄ってあるじゃない?
別にどんな職業だろうと宿泊代さえ払えばいいのに、
なぜか聞かれる職業。
実はこれね、意外と面白いんだよ。
日本の宿のレセプションで宿帳見るとかあり得ないけど、
海外、それもアジアとかだと普通に見れるのね。
で、知り合いが何日にこの宿に投宿したか分かったりするのよ。
まぁ今じゃネットで連絡取ればいいだけだけど、
昔、それこそ90年代はそんなに普及してなっかったしね。
旅人が宿帳を見るというのは、
普通は他の旅人の消息をチェックするためなんだけど、
オムが好きなのはそこに書かれた職業だったりしたんだよね。
いかに笑える職業を書くか。
この宿帳見てるだけで、半日は時間潰しが出来るんだよね。
とはいえ、あんまりパッとしたのはないんだけど。
「会社員」とか、超ありきたりな、そしてたぶん事実なんであろう職業書いちゃうマジメな人。
「無職」とか、不名誉な肩書きを自ら進んで書いちゃう人。
つまらないなぁ。
もっと捻ろうよ、ねぇ。
「弁護士」なんてものいたなぁ。
ホント?
でもこんなアジアの片田舎を底辺の安宿で旅してるんだから、
儲かってないね、アナタ。
「医者」「大学教授」「文筆家」「音楽家」「作曲家」…
まぁ無職の人間が「無職」って書くのが嫌で捻り出した職業っぽいよね。
で、当時のオムのツボにはまったのが「魔術師」。
ホントにそうなのかな?
でも違ってもチョイうける。
ちなみに名前は暗記してその人に今後会ったら魔術見せてもらおうと思ってた。
会えなかったけどね。
そして、本題。
(いつも前置き長いんだけど)
この職業欄に異常に多いのが…「旅人」なんすよ。
さむっ。
そもそもさ。
職業って何よ?
カネ稼ぐ手段じゃないの??
ただ旅行をしているだけじゃあ、カネは稼げません。
コレは事実。
曲げようのない事実。
旅の功績を何かで残してカネを稼ぐなら、
その「何か」が職業でしょう。
文筆したら「作家」。
絵を描いたら「絵描き」。
曲を作ったら「作曲家」。
写真取るなら「写真家」。
演奏しながら旅をするなら「音楽家」。
だから誰かさんが旅で写真を撮ってるなら、
「写真家」の肩書きは良いと思う。
売れる売れないは別問題として。
だけどそこで「旅人」はないでしょう?
一文にもならんし。
でも敢えて…
今回は旅人を職業にするってどういうことか?
って考えてみた。
どぉでもいい考察だけどね(笑)。
旅友がね。
もう最近では全然連絡とってないんだけど、
彼のブログとかは半年に1回(笑)ぐらい見てるのよ。
で、今年の春先に見たら、帰国してたの。
もう何年も日本に帰ってなくて無期限の長期旅だったんだけど、
彼が突然、日本に帰って来てたのよ。
ブログは帰国後も綴られているんだけど、
海外でアップしたブログの最後にこんな一言が載っててさ。
「旅人という職業に就くため、帰国します」
「?」
オムは完全に煙に巻かれた。
旅人なんていう職業はないと思ってたから、
こりゃありえんだろう、って。
その一文の前に少し補足で、
「旅を何らかの形で記録してお金がもらえる旅人という職業」
って書いてあったんだけど、やっぱそれは「何らかの形」っていうのが
職業の名前だと思うんだよね。
要するに彼も、旅人という職業にはつけないと言うことだ。
旅をネタに何かの表現方法を使って世間にアピールしてカネを稼ぐんだから。
それは職業が旅人っていうのではない、と。
だけど、です。
職業に「登山家」ってのはアリなんですよ。
「冒険家」もいるよね。
「探検家」とか。
山に登って、冒険してカネを稼いでいるわけではないのに、
なぜか認められる「登山家」や「探検家」。
なんで?????
そもそも、登山や探検とかってビッグなスポンサーが必ず背後にいたりするじゃない。
大きな隊を作ってさ。
そういうの、旅にはないよね。
まぁ「探検家」とか「冒険家」が発見した場所に行くのが旅だからね。
人類が知らない世界に行くわけじゃないし。
登山や冒険、探検はそれなりにリスキーだし、
命もかえりみない人たちが情熱に突き動かされる感じ。
それに引き換え旅人ってのは、その後を辿るだけ。
不測の事態に巻き込まれることはあっても、基本的には安全なのが旅。
やっぱさ、旅はヘナチョコなんだろか。
冒険ってほどすごくもないし、
探検するようなところ、もう地球上に残ってないだろうしね。
さらに。
昔に会った山登りが大好きな旅人にいわれたんだよね。
「【登山家】って名乗ったモン勝ちなんだよ」
へぇ?
別に資格があるわけでもないし、登録しているわけでもない。
山にひとつでも登っていれば、登山家を名乗る資格はあるそうです。
でも当時無職の彼は登山家を名乗ってなかったけどね。
だから、同じ理論で行けば…
【旅人】を職業として名乗ることは出来そうだよね。
モチロン資格もないし、登録する必要もないし。
旅をしたことがあれば誰にでも「旅人」と名乗る権利があるのなら、
アジアの片田舎の安宿にいたメンツたちは、旅人と名乗ってOKなワケ。
しかし…だ。
やっぱ「職業:旅人」という人間はサムいと思うのだよ、オムは。
「職業:旅人」と言うくらいなら、
どんなに世間から後ろ指さされようと、無職のほうがいいな。
潔いよ。
だから、この案は却下。
オムの職業は旅人ではあり得ない。
あ。
でもモチロン、旅はするけどね。