最近仲良くなったわんこがいる。 

今では通りで会うとお互いしばらくハグをする。

  

実はずーっと知っていたの。

わたしの出勤時間にお散歩されていることが多く、密かにあのコって名前で呼んでいた。


あまりにもタイプな風貌だから見かけるたび変な絞り声がでないように自制するのが精一杯。

でも生霊が多分飛び出ちゃっていて、あのコを密かに撫でくりまわしている最中(生霊が)

ちらっとたまにあのコがよく振り返るから

やっぱりテレパシーってあるなーと関心していたんだ。


近くでお茶しながら友達と喋っていたら(ガラス張りのカフェ)友達が


わ♡

何めちゃくちゃ可愛いんですけど!


って話を遮ってはしゃいだからびっくりして視線の先を見たらなんとあのコがガラス越しに立ち止まってわたしをみていた。

たまらず、ちょ、ごめん

ってまるでキムタクのモノマネみたいになぜか低い声で友達に告げるとわたしはカフェから飛び出してあのコにはじめて挨拶をした。


生霊はしょっちゅう挨拶していたけど。


飼い主さんは顔がね

結構怖い男性なの(笑)

だけどそれどころじゃなかった。



「やっと…やっと会えたね!!」



これは脚色でもぶりっこでもなく本当の話で私はあのコの前に来た途端、まさかの道路で正座をして頭を下げてあのコに匂いを嗅がせていた。

ふんふんふんあちこち匂いをひとしきり嗅ぐとあのコはめちゃくちゃ体当たりしてきて本当にやっと会えた喜びをお互い確認しあえた。



「行くんだろ?ってけしかけたらこいつほんとに行ったからな。前からよく見つめあってましたよね。」



バレていた。

さすが飼い主。

怪しいやつはお見通しだ。



「お名前…お名前なんでいうんでしょうか!」



ずーっと聞きたかったことをやっと聞けた。



「あ、庄司です。」








いや


そっちじゃなくて。