先日、登山に行ってきた。

その行き、新幹線に乗ったんだけどホームで焦ってる感じの女性の声がした。


「新幹線チケットなくした!」


体のあちこちを触りながら顔が泣きそう。

私もやりかねないから、明日は我が身と思いながら一緒にいる男性に注目していた。

60代ぐらいのご夫婦だった。


「ほんとお前はどうしようもない奴だな!」


イラついた表情と舌打ち。

その方の気持ちも想像できる。

でもああ、これで新幹線チケットだけじゃなく二人の旅行までも台無しになったんじゃないかと思った。

早朝の新幹線ホームだったからきっとこれから旅行だったんだろう。


もしこの男性がデキる方なら旅行は救えたはずだ。

チケットを無くした奥様は絶対反省しまくっているはずだし例え自分で働いたお金で買ったチケットだったとしても一緒にいる夫に申し訳無いと思っていそうな表情だった。


もしチケット代を自分のだけじゃなく夫のも買ってあげていて

なんならこれから泊まる宿代も奥様が支払っていて

お土産代も食事代も支払っているようなバリキャリな女性だった場合この夫はやはりほんとお前はどうしようもないな!と罵っていたのだろうか。



…とよぎる。

俺が買ってやったチケットをドブに捨てやがってという怒りが彼に罵るという行動の背中を押したのだろう。

で、彼はついでに旅行というチケットよりも貴重な価値のあるものも捨ててしまったのだ。


この男性仕事絶対できないだろうなとなんとなく思った。

部下や後輩、他の人らがミスした場合最速でそれをカバーしつつそのミスをした方々が最速で心を復活させ仕事に復帰させられるところまでフォローできちゃうか

ヒステリックにミスした人をせめたてることに時間をかけ、さらにその日一日ミスした人が仕事どころじゃなくなるレベルまでダメージを与える事に時間をかける。


「チケット代ぶん、今度節約したらいいじゃないか。それより君がミスしてくれたおかげで僕の得点稼げるからお礼を言いたいよ。君からの得点ね。こんな時に怒らず笑っている僕を前よりもさらに愛したくなったろ?」


みたいな事をこの男性が言ったらこの夫婦はさらにラブラブな旅行をできたろうし旅行中わたしはこの人と結婚して良かった、これからも大事にしよう…



なんて思われた事だろう。

なのにこんな罵るなんて。

まさかこんな至近距離にいる赤の他人(わたし笑)がこんなに長いブログにしているとはびっくりだろう。


でも断言できる。

この男性は絶対仕事できない。



途中熱中症対策として渓流に裸足で入った。

赤いマニキュアと渓流が全く似合わなくて少し笑えた。