表千家中興の祖といわれる 如心斎天然の遺徳をしのんで、9月になると天然忌を催すお茶の先生が沢山いらっしゃいます。

 

天然忌のお菓子には鶉餅がふるまわれることが多いのですが、如心斎は鳥肌が嫌いでいらしたそうで、表千家の鶉餅はこのような姿をしています。

 

 

今までお稽古の折に 鶉餅を用意したことはありませんでした。 でも「お正月にはお雑煮」「 子どもの日には柏餅や粽」が定番であるのと同様に、「天然忌には鶉餅」というのが表千家のお決まりであるのなら、お稽古に来てくださる皆さんにも召し上がっていただこうと思って作ってみました。  

 

鶉餅にも色々な形状があり、虎屋さんのは かわいい鳥の形をしています。

 

そして、このような物も。

 

 

お餅全体に 香ばしく炒ったケシノミがまぶしてあります。  

十中八九 こちらの方が「おいしい」と評判が良いのですが、鳥肌が嫌いだった如心斎宗匠の命日に これを用いるのは 千家の恩人に対して失礼ですかしら?