毎年 初釜の日は お天気が心配で、ハラハラドキドキします。 

令和5年が明けて 初めて釜をかけた 1月7日は、 幸いなことに 穏やかな良い日になりました。


寄付・・・子うさぎ 後藤順一画

     香合  而妙斎箱 蛤菊置 道年作

 

両手で包み込んで 保護したくなるような子うさぎです

 

掛け物  而妙斎筆 蓬莱披五雲

 

花 太神楽 梅 大白玉 水仙 千両

 

波兎は 古くから親しまれ、着物や焼物などに 幅ひろく用いられている紋様です。


これは、謡曲 竹生島で

緑樹影沈んで 魚木に登る気色あり

月海上に浮かんでは 兎も波を奔るか

面白の島の景色や

と神秘的な島の美しさを歌い上げた一節からとられたモチーフである といわれています。

 

寄付きの床で、後藤順一さんが描いた 生まれて間もない フワフワの子うさぎを見ていただきましたが、時を経て成長すると、こんなに逞しく波を奔るのか・・・と思わせるほど 眼光鋭く、筋肉質の兎が水上を駆け抜ける姿が、欅に彫られています。

 

兎は多産であることから繁栄の象徴とされ、波は水なので火除けになるといわれます。

兎と波の組み合わせは、非常に縁起が良い紋様です。

 

 

濃茶を美味しく召し上がっていただくために、口取りとお赤飯を召し上がっていただきました。

 

 


後座では、紹鴎棚で濃茶を差し上げました。

コロナが収束し、濃茶の飲み回しが 早くできるようにならないと、各服点で お客さま全員に 温かいお茶を差し上げるのは大変。 

点て出しという方法もなくはないですが、初釜は・・・とこだわって、皆様に私のお茶を召し上がっていただきました。


お茶・・・無上  柳桜園詰

 

菓子・・・宝満山 梅園製

太宰府天満宮近くのお菓子屋さんが作る、卵たっぷりの銘菓です。 

太宰府市の北東にそびえる霊峰 ’宝満山’ に因む銘ですが、何とも目出度いネーミングですよね。


年末年始は人出が多くて、お店の前に車が入れなくなってしまうそうです。 

1週間近く宅配の依頼を受けてもらえません。


干菓子器 輪島塗 鼓

干菓子   クランベリーの押し物 自家製

      しもふり昆布 松前屋製

 

薄茶は、柳桜園の大福茶でした