2021年の初稽古を致しました。 茨城県の緊急事態宣言発令中はお稽古をお休みしていましたけれども、 2月末に解除されましたし 急激に春らしく暖かくなって、 換気のために窓を開けでも 冷え冷えと感じることもなくなりました。 久々のお稽古再開です。
今年は、初釜をしないままに利休忌が近づきましたので、 利休さまが 大変に好まれたと伝えられる菜の花を 画像の前にお供えし、 ご遺徳をしのぶところから稽古を始めることになりました。
炭点前のあとで供茶。 例年なら その後は茶カフキをするところですが、 感染予防の観点から 茶カフキは避けて 各服点てで茶通箱のお稽古をしました。
お菓子は “実りのきざはし” 虎屋製です。
令和3年 歌会始の御代 「実」 に因んで虎屋が作った羊羹です。 幸か不幸か 今年は歌会始も3月末に延期されており、 考えようによってはタイムリーなお菓子になりました。
きざはしとは 階段のことで、 透明な琥珀羹に 紅 ・ 橙 ・ 黄 の羊羹を重ねて階段を表しています。
この羊羹が入っていた箱の説明によれば 「 夢に向かって着実に歩み、積み重ねた努力が実を結ぶまでのさまを表している」 のだそうです。
見ても美味しく、食べても美味しい 端正なお菓子です。
もし 初釜をしたとしたら、 「実りのきざはし」 と 「丑昔」 で新年を寿ぐつもりでした。
いずれも かつて社中に在籍していた方々から 昨年末にお贈りいただいた物です。
一保堂の丑昔は茶入れにいれて到来物として茶通箱に納め、 茶席での問答のお稽古にも一役買いました。
お菓子も濃茶も 大好評。 御馳走になりながら お二人の噂話にも花を咲かせ、 姿は見えなくても 同席してくださっているのと同じ空気感を楽しみました。
いつになったら 一堂に会せるものか・・・・・・今年の夏は大丈夫かしら???