「見習い」 とは 「まだ半人前の仕事しかできない人が 指導を受けること」 また 「指導を受ける立場の人」 と定義している辞書があります
もちろん 半人前であるが故に見習いを続ける以外ないレベルの人だっていますから、 これは ある一面の真理
でも世の中で 「もう見習いは卒業だね」 と評価されるようになり、 自分でも「もう一人前 何でも出来る~~~」と自信が生まれると、 他人を観察しようとする意識が失われて、吸収力が落ちるという大きな落とし穴が・・・
茶事の時だけ押し入れから出現する 楽知会の水屋
平素のお稽古で 水屋として使っているスペースは、 茶事のときには 屏風や簾で上手に隠して 寄付きとして使っています。 したがって写真の水屋は茶事の日だけ 押入れから出現する特別なスペースです
押し入れの中に存在する物ですから 水皿はなく、給排水の機能も勿論ありません
教本にあるような 定番の水屋なら難なく使いこなす人でも、 何も置いてない状態で 「どうぞお使い下さい・・・」 と この棚を見せられると、使い勝手がわからずに、 ご自分の手荷物をしまう場所として利用なさる結果に・・・水屋として使っているところを 皆さん見ているはずなんだけど
道具を置く棚の高さも独特ですし、 別室の給排水の場所や 人が交錯しない動線を よく心得た社中の者にしか使いこなせません(正確には 使わせたくありません)
しかし、事故なく茶事をするための工夫は、この押入れの中に満載です
先ずは 手を出さずに使用方法を観察し(見習い)、 次に徐々に手を出して(手習い)使いこなせるようになっていってもらいたい場所です