・・・梅雨が長く 雨が多かった今年の露地は 苔がとてもきれいです

深山の風情

 

8月に入って ようやく梅雨があけ、 これから 強い日差しとの闘いが始まります

 

 

 

朝顔・・・梅雨が明け 朝顔が 殊の外美しく感じられる季節到来 

朝茶に最適です

 

朝顔については、利休と秀吉の逸話が 茶話指月集 に残されています       

利休の屋敷に 見事な朝顔が咲いていると耳にした秀吉は、家臣に下検分をさせて事実を確認すると 「是非に見たい・・・」と 朝顔の茶の湯 を所望して 利休屋敷に出向きました        

ところが 屋敷に到着し 露地を歩いた秀吉は一輪の朝顔も目にすることができません      

茶室に案内されるころには、 意気消沈をとおり越し、怒りにも似た気分になっていた秀吉でしたが、 一歩 茶室に入ると、 その床には 見事な朝顔がいけられていました       朝顔の美しさを 最も効果的に演出するため、   庭の朝顔は全て切ってしまい、 その中から 一番美しい花を 一輪だけ床にいけて 秀吉を迎える という 利休の趣向でした

 

お茶をしていると 「 こんなことしていいの・・・? 」  と何かにつけて 問われます       「 していいか 悪いか」  「 したいのか したくないのか」 を判断するのは 亭主自身であって 他人ではありません           「いかに趣向を凝らしてお客様をむかえるか」 という部分に 亭主の価値観や 人となりが 表れて、  客としては それを感じ取ることが 楽しくもあり 面白くもあります    

 

楽しみは  亭主七分に客三分 といわれますが、   この言葉を聞く度に 然り と思います             

     

 

 

 

カラス瓜・・・夜8時ごろから開花が始まります 

白い花は 暗い茶室でも際立つため 夜の茶事に最適です    

花が開いている時間が短いので  「赤い実は見たことがあるけれど  花は知らない」 とおっしゃる方が多いのでは

 

 

 

エビネラン・・・エビネランには春咲きと夏咲きがありますが これは夏咲き

優しい ピンクが素敵

 

 

 

 

アメリカ チョウセン アサガオ・・・ナス科の 有毒植物

花が美しく 甘い香りがするため 香水に用いられることもありますが、 薬草として 全身麻酔や自白剤として使われたことも

華岡青洲が この植物から 通仙散 という麻酔薬を作り、 1804年に世界初といわれる 乳癌の摘出手術をおこないました

根を漬けておいた水や 花を生けた水を 誤って飲むと、 記憶障害、意識障害、食中毒などの諸症状をもたらす危険性が指摘されています

 

そんなに 強い毒性があるのでは、 茶花としては 不向きですね