いよいよ花の季節になりましたが、皆様はどこかへ花見に
行かれましたか? 私はマイペースで、これから何処かへ。
一方、昨今の世相を見ると、風流や幸福感とはかけ離れた
異様な出来事が散見され、苦々しい思いが湧きおこります。
サプリメントによる健康被害、日本政治中枢の裏金腐敗問題、
米・大リーグ通訳者の賭博負債、等々………………。
これらの事例はひとつひとつバラバラの出来事なのですが、
根底には同じ要素が流れているようにも感じられます。
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19世紀、スイス・ジュネーブ大学の教授を務めた
アンリ・フレデリック・アミエルは次のような言葉を
残しています。
信用は鏡ガラスに似ている
ひびが入れば元に戻らない
アンリ・フレデリック・アミエル
1821~1881 スイスの哲学者
アミエル教授はジュネーブ大学で歴史研究や哲学研究の
実績が豊富にあり、在職中から優秀な人物と評価されて
いましたが、
真の意味で評価が高まったのは、むしろ死後に発表された
『日記』によるものと伝えられています。
深い洞察力と鋭い美意識がいたるところに溢れ、その影響は
広く全ヨーロッパの作家や学者へ及んだとのことです。
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製薬会社、国の政治家、大リーグ通訳者、本来、彼らの立場は
人々に希望を与える立場なのです。ところが、現実はまったく
逆になっている………………。
失望した人々の信用を取り戻すには、潔く己の非を認めたうえで、
今まで以上に努力・活躍するしか方法がないのです。
嘘や隠ぺいの無い、誠実な世の中になることを祈ります。