2024年令和6年元旦、能登半島に巨大地震が起こりました。
周知のとおり、石川県広域が深刻なダメージを受け、復旧には
かなりの時間を要すると思われます。
まず人命救助から始まり、被災者の安全確保、健康維持管理、
医療サポート、水・食料・燃料の供給など、課題は山積です。
ひび割れた道路を修復し、がれきの撤去を進め、建造物を再建、
電気やガスの復旧まで、全体的なインフラ復元の課題があります。
そして、この地域に根付いた伝統産業(漆器・陶芸・漁業)の
継承も大切なテーマであり、非常に悩ましい問題です。
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江戸末期に生まれ、明治の国家像を創り上げた巨星、
渋沢栄一は次のような言葉を残しています。
できるだけ多くの人に
できるだけ多くの幸福を
渋沢栄一 1840~1930
日本資本主義の父
徳川慶喜の幕臣、明治政府の官僚を務め、その後、新しい日本
の国家デザインを描き実践した偉人・渋沢栄一。
第一国立銀行、東京商工会議所、東京証券取引所など主要な公的
経済機関を創設し、渋沢は近代国家・日本の基礎をつくりました。
民間企業の設立にも尽力し、その数は500を超えるとのことです。
大正12年、関東大震災が起きた時、渋沢は自宅・渋沢邸を拠点に
大規模な炊き出しを行い、多くの被災者を救いました。
罹災者救護、避難所開設、情報掲示板設置など、震災後の対応を
ひとつひとつ進めていったのも渋沢栄一なのです。
彼の思想には揺るぎない中心軸があります。それは経済と道徳が
矛盾せずに一致する境地であり、それがあるからこそ、世の中で
求められていることに誠意をもって尽力できたのでしょう。
このたびの能登半島地震をいっしょに考えてみましょう。
そして、自分なりにできることを実践しましょう。