出稼ぎに行く日本人

つい最近までは、海外に出稼ぎに行くなど考えられませんでした。しかし、今日本で結構多くの若い人たちが、海外に出稼ぎに行っています。

 

何故でしょうか?それは、海外のアルバイトの方が、日本の正社員の給料よりも、賃金がかなり高いからです。日本の賃金は、今に至るまでずっと横ばいであった。しかし、途上国を含む他の国々は、この二十年で、倍以上の賃金となった。貧しくなった日本。豊かになった海外。

 

そうした、逆転による影響で、今海外に、日本人が出稼ぎに行っているのです。私もパートをしていますが、オーストラリアのパートは、日本のパートの年間の賃金の7倍くらいあります。凄いですよね。

 

成長できない日本

私は、日本に悲観視しているわけではないけれど、それでも、もっと賃金は上がってほしいと思っている。今の日本の賃上げは、いき過ぎた円安の影響である。国の通貨の価値が無くなったのだから、当然日本の給料は上がる。それでも、その上昇率は海外に比べると非常に少ない。

 

また賃金は上がったものの、物価上昇に賃金が追いつかずに、逆に賃金が下がっている。悩ましいことではあるが、日本は世界の繁栄とは裏腹に衰退している。

 

それでも私は日本に住む。何故ならば治安が良いからだ。そして、物価も安い。インフレと言われているが、日本は海外に比べると、デフレである。だから、賃金が少なくてもある程度豊かに暮らせる。よく、経済学者が日本は貧しくなったと言っているが、そうではないと思う。

 

日本のGDPは世界4位である。どんどんその地位は下がっているものの、相変わらず経済大国である。しかし、その数字には理由がある。日本の人口は多いのだ。だから一人ひとりの賃金が少なくても、総数で見ると大きくなる。だから日本は見かけ上、大きく見えるのだ。

 

将来について

私は、日本の将来をあまり悲観視していない。確かにこれからもっと貧しくなる。それでもそれで死ぬことはないはずだ。ただ、海外に旅行をしづらくなるのは、一理ある。aiによって、人不足をロボットで補うか、海外の移民の力を使うかだ。

 

しかし上記の通り、移民はもう日本にはあまり来ないはずだ。日本は海外の労働者にとって、もうあまり魅力的ではない。むしろ日本人が海外に出稼ぎに行くということが、現実である。

 

若い方ならばそれも良いかもしれない。何故ならば、出稼ぎに行くことで海外の言葉を学ぶことができる。一石二鳥なのである。私の歳になるともう、外国語を学ぶ利点はあまり無くなってくる。それでも私は、英語学習を続けている。生涯に渡って、学ぶことはとても大切なことである。

 

将来を悲観視する必要はない。私のようにパートをしていても、生きていける。だからもう少し、楽観的になろう。国の補助金、支援金の制度、減税などについて、もう少し調べてみよう。そうすることで、あなたの生活にゆとりが生まれるはずだ。

 

高福祉国日本

今、世界中が小さな国家に、成りつつある。新自由主義というものだ。ケインズの説いた修正資本主義では、国は上手く回らなくなった。だから世界中がまた、小さな政府に戻りつつある。小さな政府とは、国が必要最低限以外、国民に関与しないことを言う。

いわゆる、夜警国家だ。

 

確かに、その方が賃金があがる。これが、海外の賃金が上がっているからくりである。アメリカではもはや福祉は期待できない。働けなくなると、それで終わりなのである。働けなくなったら、住む場所も生活も奪われる。それが、海外においての現実である。

 

高い賃金に騙されてはいけない。あなたに何かがあった時、本当に助けてくれる国はどこなのか、もう少し考えて欲しい。世界で唯一の福祉国家となった日本。先行きは決して明るくはないけれど、日本にはまだ、国民を守るだけの力があるはずだ。

 

中国の進出について

典型的な、夜警国家。それが中国だ。今中国は、経済も、福祉も大変な事になっている。そうして、中国で借金をして、払えなくなった場合は、自己破産という手段がない。つまり借金をして、払えなくなったら、当人の給与は中国共産党に差し押さえられるのだ。

 

更に高速鉄道に乗れなくなる等様々な制約が追加される。そう考えると日本は悪くはない。確かに、新しいことに挑戦し辛い国ではある。けれども、もし挑戦して失敗しても、国に何もかも取られるわけではない。一からやり直す事ができる。日本はまだとても良い国何だなと思う。

 

私も、会社員をしていた頃、出稼ぎで来てた海外の方と一緒に働いていた。彼らの給料は少ないけれど、幸せそうな顔をしていた。たまに日本は治安が良いと言っていた。日本人は、異質なものを避けると思われている。けれどもそれは違うと思う。誰とでも仲良くするように、私達は教育を受けてきた。

 

皆そうだと思う。だからこそ、日本は賃金が少なくなっても、海外の人にとっては、まだ魅力的な国なのだと思う。日本はまだ捨てたものではない。