定理 : すべての放物線は相似である。
証明 : すべての放物線は、回転・平行移動すれば y=ax2 (a≠0) の形になる。(自明)
放物線 y=ax2 を原点を中心に a 倍に拡大・縮小すると放物線 y=x2 になる。
(∵ 放物線 y=ax2 上の点を (t , at2) とし、x 座標・y 座標をそれぞれ a 倍すると
(at , a2t2) となり、放物線 y=x2 の式を満たす)
以上で、すべての放物線が相似である(つまり1つしかない!)ことが示された。//
ちなみに楕円や双曲線は相似ではない。三角形や四角形など多角形も相似ではない。3次関数も4次関数もサインもコサインも相似ではない。(円どうしや正方形どうしは相似だが、それらは楕円や四角形の一部であって、楕円全体・四角形全体でみると相似ではないので、ここでは相似とみなさない)
さて、ある種の図形がすべて相似だという例が他にあるかと考えると、直線だ。つまり放物線は直線と同じくらい基本的な図形なのである。