☆ クマの色は何色? | 感じる科学、味わう数学

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科学は、自然そのものというより、モデルです。数学は、関係性を捉える枠組みです。
だから、正しいか否かより、大事なのは視点です。

【問題1】ある場所から南へ1km、東へ1km行ったところでクマに出会いました。

     さらに北へ1km行くと元の場所に戻りました。 

     さて、クマの色は何色だったでしょうか?

 

【問題2】ある場所から北へ1km、東へ1km行ったところでクマに出会いました。

     さらに南へ1km行くと元の場所に戻りました。

     さて、クマの色は何色だったでしょうか?

 

クマの色(問題)

 

 【問題1】は基本問題、【問題2】は発展問題です。ダジャレみたいな問題じゃありません。地理の問題でもあり、地学の問題でもあって、わりとまじめなクイズです。

 

 みなさんが考えている間に、ヒントになるかも知れないおしゃべりを少々。「宇宙に果てがあるのかないのか」という議論がありますが、さて地球には果てがあるのでしょうか。

 試しに東西南北いずれかの方角にどんどん突き進む場合を考えてみてください。ゴールはあるでしょうか、それともないでしょうか。

 地球儀を思い出してください。北にどんどん進む場合は、北極点がゴールです。これ以上北はありません。南に進む場合も同じです。

 では東に進んだらどうなるかというと、この場合はゴールはありません。どこまで行ってももっと東があって、同じ緯度の線上を地球をぐるぐる廻り続けることになります。西に進む場合も同じです。

 つまり、地球では北と南には果てがあるのに、東と西には果てがないのです。さて「宇宙に果てがあるのかないのか」という議論については私はよくわかりませんが、要はとらえ方の問題なのかもしれません。「宇宙に果てがあるといえば、ある」「果てがないといえば、ない」、そういうことなのかもしれませんね。

 

 元の問題に戻りましょう。ちょっとはヒントになったでしょうか。逆に混乱したかもしれませんね。さて、クマの色は何色でしょうか? 【問題1】の答えは こちら 、【問題2】の答えは こちら をどうぞ。