誕生日の数日後
『お母さんはもうすぐ遠くに行くよ。
…寂しい…悲しい。きょうだい仲良く
長生きしなさいね。』と言った。
そして、その言葉通り、誕生日の10日後
最後の最後まで、苦しい吸引後も『ありがとう』
と何度も言ってくれた。
あまりの息苦しさに私の手をギュッーと
握りしめ、一瞬目を見開いた。
そして、段々と手に力が入らなくなり
苦しさに顎が外れたまま
呼吸が止まった…。
しばらくすると、心臓の鼓動も止まった。
ああ…もう終わったのだ…。
本当に、お別れの時が来てしまった。
『お母さん、今までありがとう。
やっと苦しみから解放されたね。
苦しいのに、私達をいっぱい笑わせて
楽しませてくれたね。
本当に楽しかったよ。ありがとう。』
泣きながら、母にお化粧を施し
一緒にお花見に行く時に着ている
お気に入りの洋服を着せてあげた。
母は穏やかな顔をしていた。

